【SVS2最終16位レート2223】珠ミミ始動ノマテラカイリュー軸サイクル

今回はポケットモンスターSVランクマッチS2で使用し最終16位の結果を残せた構築の記事となります。何か質問等あればツイッターアカウント(https://twitter.com/LY95_sunny_poke)までお願いします。

 

【目次】

内部リンクをつけていますので適宜ご活用ください。

○並び

○構築経緯

○個体紹介

 1,カイリュー@ゴツゴツメット

 2,サーフゴー@こだわりスカーフ

 3,ミミッキュ@命の珠

 4,サザンドラ@食べ残し

 5,ラウドボーン@厚底ブーツ

 6,水ロトム@突撃チョッキ

○選出パターン

○対処の難しいポケモン

○最終結果と振り返り

 

【並び】

並びはこちらとなります。

○各ポケモン実数値(努力値

カイリュー

197(244)-169-135(156)-x-120-114(108) 

サーフゴー

171(68)-58-116(4)-175(172)-113(12)-149(252)

ミミッキュ

157(212)-156(252)-101(4)-x-130(36)-117(4)

サザンドラ

177(76)-99-110-168(180)-110-165(252)

ラウドボーン

211(252)-72-165(236)-130-95-89(20)

ロトム

157(252)-65-127-165(196)-127-114(60)

 

【構築経緯】 

S2ではS1の情報が出回った影響で、初手要員としてテラスタルドラゴン、ステロコノヨザル、どくびしマスカーニャが流行しており、中盤からはバトンクエスパトラの選択肢も生まれて、初手の選出択が難しくなっていました。数的不利が負けに直結しやすいSV環境で初手の出し負けは極力避けるべきと考え、上記の初手要員全てに仕事が出来る初手出しが安定するポケモンとして、呪い持ち耐久振り珠ミミッキュを採用しました。

このミミッキュの裏に置くポケモンとしては、ミミッキュの鬼火、呪いを活かせる積み技持ちが好ましいと考え、色々なポケモンを試していましたが、最終的にはテラスタル後にゴースト無効の耐性を活かして、主にドラパルトに対してミミッキュと最低限のサイクルを回せる+単純にスペックの高いノーマルテラス龍舞カイリューを採用しました。

このミミッキュ+ノーマルテラスカイリューを軸として、他の4体を考えていきました。

まず、この2体であると、最終盤に多かった電磁波持ちのHBサーフゴーに対して不利を取ること、天然勢のヘイラッシャ、ラウドボーンに無力であることが気になったため、そこに強いポケモンとして電磁波無効のチョッキ水ロトムを採用しました。

次に、ここまでのミミッキュ+地面無効の並びでフェアリーテラスドラゴンの一貫が切れていないため、受け出しして上から縛れるポケモンとしてこだわりスカーフサーフゴーを採用しました。

ここまでの4体では崩しの要素がサーフゴーのスカーフトリックのみで不足していると考え、崩しの役割を担え、カイリューが通しにくい構築に対して積みエースとして運用出来る悪巧みサザンドラを採用しました。

最後に、ここまでで重いフェアリーテラスウルガモスを始めとする積みポケモン全般に強く、処理ルートが曖昧なキョジオーンに対しても強く出れる身代わり持ちラウドボーンを採用し、構築が完成しました。

 

【個体紹介】 

1,カイリュー

テラスタイプ:ノーマル

特性:マルチスケイル

持ち物ゴツゴツメット

技:神速/炎のパンチ/龍の舞/羽休め

 

⭐︎調整

性格:意地っ張り(A↑C↓)

HB:A特化力持ちマリルリのじゃれつくテラス時乱数2発(2.3%)

A:無振り/性格補正有り/A+2炎のパンチでH4振りサーフゴーを確定

S:S+1で最速ガブリアス抜き

当初は物理受けとしての性能を重視して同配分で性格腕白としていましたが、耐久が活きる場面より対スカーフサーフゴーを始めとして微妙に火力不足を感じる場面の方が多かったので、性格のみ意地っ張りに変更しました。

 

⭐︎技構成について

積み技の龍の舞と、他のポケモンとサイクルを回すための高速再生技の羽休めは確定として、攻撃技は優先度+2が優秀な神速と、鋼タイプへの打点として炎のパンチの2Wです。炎のパンチは地震と選択ですが、対鋼テラスサザンドラを優先しました。

 

⭐︎採用理由

物理受け兼積みエースとしての採用です。ドドゲザンの回答が未だに不意のビックリテラスかこのポケモンしか思い付いていないので基本的に構築から抜けません。持ち物はドドゲザン、マリルリを受け出し時に削ることが出来るゴツゴツメットとしました。

カイリューには物理受けでも様々な型がありますが、その中から対セグレイブ性能を評価して神速龍舞の型を選びました。一度龍舞を積めれば後出しからは止められず、削れたセグレイブを礫で削られることなく神速で処理出来ます。

テラスタイプはノーマルですが、神速の威力を上げる他に、構築のゴーストの一貫を切るという重要な役割があります。例えば、ミミッキュ、サーフゴーと組み合わせることで拘りドラパルトの、水ロトム、サーフゴーと組み合わせることで拘りサーフゴーの一貫を切りサイクルを回すことが出来ます。

メタも厳しかったですが、型の匿名性の高さから一点読みはされないので、そこまで気にはなりませんでした。

 

2,サーフゴー

テラスタイプ:悪

特性:黄金の体

持ち物こだわりスカーフ

技:シャドーボール/ゴールドラッシュ/気合玉/トリック

 

⭐︎調整

性格:臆病(A↓S↑)

HB:特化ガブリアスの鉢巻地震テラス時乱数1発(6.2%)

HD:臆病ゲンガーのシャドーボール乱数1発(6.2%)

A:個体値0

C:余り振り切り/D4振りFCロトムシャドーボールで確定2発程度の火力

S:ミラー意識の最速

前期の調整そのまま、対面からタスキゲンガーに勝てる調整です。

 

⭐︎技構成について

一致技のシャドーボールとゴールドラッシュは確定として、サブウェポンにサザンドラ、鋼ポケモンへの打点となる気合い玉を採用しました。最後の一枠は積み展開、受け構築対策にもなるトリックです。

 

⭐︎採用理由

スカーフ持ちの高速アタッカーとしての採用ですが、相性補完優秀なドラゴン2体とサイクルを回したり、スカーフトリックにより積み展開を抑制したりとその役割は多岐にわたります。特に、こちらのカイリューサザンドラに有利な相手のフェアリーテラスドラゴンを上から縛る役割が最重要です。

テラスタイプは前期はサザンドラを気合い玉で落とせるように格闘としていましたが、今期は切る場面が少なかったので、サーフゴーミラーにも強くなれる悪としました。悪、霊を半減出来る耐性が元の鋼霊タイプと相性良好です。

壊れ特性による補助技無効も当然優秀で、カイリューに打たれるトリック読みで後出ししたりもしていました。このポケモンがいるだけで取れる立ち回りが格段に広がるので相変わらずの入れ得ポケモンでした。

ただ、終盤は打ち分け出来ないことが裏目となる場面も多かったので、マント悪巧み型等も試して良かったかなとは思います。

 

3,ミミッキュ

テラスタイプ:鋼

特性:化けの皮

持ち物:命の珠

技:じゃれつく/かげうち/鬼火/呪い

 

⭐︎調整

性格:意地っ張り(A↑C↓)

HD:臆病クエスパトラのD-2ルミナコリジョン珠ダメ皮ダメ込み乱数1発(18.7%)※Aを2削ってH159とすると最高乱数切って耐え

A:特化/H4振りサーフゴーをかげうちで乱数2発(96.4%)

このHD調整によりクエスパトラ対面でじゃれつく連打出来るので、ノーマルテラスタルとの択に怯えなくて良いのが使用感良かったです。

 

⭐︎技構成について

攻撃技は相手の初手のポケモンを落とせる範囲が広がるようにじゃれつく+先制技のかげうち、補助技はカイリューに火傷を入れることでカイリューミラーで勝てるようになる鬼火と、積み、ギミック構築対策となる呪いとしました。

 

⭐︎採用理由

初手出し偵察要員としての採用です。構築経緯に記載のように、初手に来やすいドラゴン、コノヨザル、マスカーニャ、クエスパトラに強いので、初手の選出択が発生しにくいです。

テラスタイプはセグレイブの氷技やカイリューの飛行テラバーストに対して切る選択肢を取れる鋼タイプとしました。

初手に出てくるミミッキュは呪い身代わり型のイメージがあるようで、A特化命の珠の想定外の火力を押し付けることでイージウィンを取れることも多かったです。

呪いにより終盤増加傾向にあったバトンパに対して有利を取れたのが本当に環境に刺さっていました。鋼テラス時の鈍いも思いの外使う機会があり、飛行テラバ/身代わり/龍舞/羽休めのカイリューに鈍いの積み合いで勝ったり、サイクルで削った後に鈍い1積みのかげうちで一掃する展開もありました。

裏に置いて鬼火によるカイリューストッパーとして用いることも出来、あらゆる場面で活躍してくれました。今回のMVP。

 

4,サザンドラ

テラスタイプ:鋼

特性:浮遊

持ち物:食べ残し

技:悪の波動/ラスターカノン/悪巧み/挑発

 

⭐︎調整

性格:臆病(A↓S↑)

H:16n+1

A:個体値1(0の場合と実数値同じ)

B:陽気ガブリアスの炎テラバースト乱数1発(6.2%)

C:無振りドラパルトを悪の波動で乱数1発(93.7%)

D:臆病ゲンガーの気合い玉乱数1発(6.2%)

S:最速

Cを少し削って耐久に回しました。HP1桁で耐える場面が多く、この調整はかなり活きました。

 

⭐︎技構成について

攻撃技は一致技として悪の波動と、フェアリーへの打点としてラスターカノンの2Wとしました。補助技はハピナスブラッキー等の受けポケモンを裏ごと崩せるよう悪巧み挑発です。

 

⭐︎採用理由

崩し枠としての採用です。当初はこの枠は鉢巻セグレイブでしたが、初手のミミッキュの鬼火、呪いを活かせないこと、ヘイラッシャ絡みのサイクルを崩すのが難しくなって来たことから、最終日2日前にこのポケモンに変更しました。

テラスタイプはセグレイブに対して有利を取れる鋼としました。終盤にけたぐりドオーが増加傾向で、流行りのゴーストテラス炎の渦型に変えるかは最後まで悩んでいましたが、最終的には鋼テラスで対ドラゴン性能を上げるのがトータルでの勝率アップに繋がると考え一般的なこの型としました。

ノーマルテラスカイリューと同様、このポケモンもサーフゴー、水ロトムと合わせて拘りサーフゴーの一貫を切れるため、サイクルは回しやすかったです。

ただ、鉢巻セグレイブからこのポケモンに変えた影響で、ドオーやハラバリーといった一部の特殊受けがとんでもなく重くなったのは要修正点です。直前での変更だったので最後まで正解が見つからなかったです。

 

5,ラウドボーン

テラスタイプ:フェアリー

特性:天然

持ち物厚底ブーツ

技:フレアソング/テラバースト/身代わり/怠ける

 

⭐︎調整

性格:図太い(A↓B↑)

H:振り切り

A:個体値0

B:11n/A実数値187までのカイリュー地震テラス時身代わりが確定耐え

S:余り振り切り/ブラッキー意識

HBに振ることで、龍舞カイリュー+サーフゴーの並びに対して、カイリュー対面で身代わりを残してサーフゴーに負担をかける立ち回りで崩しにいけます。

 

⭐︎技構成について

高速再生技の怠けるは物理受けの役割を果たすために確定として、攻撃技は追加効果優秀なフレアソング、ドラゴンへの打点としてフェアリーテラバースト、塩漬けや欠伸を回避するための身代わりを採用しました。

 

⭐︎採用理由

物理受け兼積み構築へのメタとしての採用です。止めるのが難しいセグレイブのストッパーとなれるところ、カイリューと組み合わせることで対ウルガモスが安定するところが特に優秀です。(岩テラス除く)

持ち物はマスカーニャスタートのどくびし展開へのメタとして厚底ブーツ、テラスタイプはドラゴンへのストッパーとして運用するためのフェアリーです。

当初はそこまで選出する気はありませんでしたが、キョジオーンに安定するポケモンがこのポケモンしかいなかったり、最終日のマスカゴーリの謎の大繁殖を受けて選出機会は想像以上にありました。

選出した時には素早さを上げる手段を持たないことから、すぐに上から縛られてしまうパターンが多かったので、この枠についてはもう少し考えても良かったかもしれません。持ち前のスペックで活躍はしてくれましたが、この構築では浮いてしまっていました。

 

6,水ロトム

テラスタイプ:格闘

特性:浮遊

持ち物:突撃チョッキ

技:放電/ハイドロポンプ/悪の波動/テラバースト

 

⭐︎調整

性格:控えめ(A↓C↑)

H:振り切り

A:個体値6(妥協個体、ブラッキーイカサマのダメージが1増えます)

C:11n/HD特化ドドゲザンを格闘テラバーストで乱数1発(81.2%)

S:準速バンギラス抜き/S確認のためカイリューと同値

 

⭐︎技構成について

一致技として放電とハイドロポンプ、サブウェポンにはドラパルトへの打点となる悪の波動と、ドドゲザン、サザンドラへの打点となる格闘テラバーストを採用しました。ボルトチェンジが喉から手が出るほど欲しかったですが、全部の技に使う機会があって抜けませんでした。

 

⭐︎採用理由

特殊受け兼対天然勢のための採用です。流行りの電磁波サーフゴーに有利を取れるところが一番偉かったです。

テラスタイプは当初フェアリーとしていましたが、ドラゴンタイプの鋼技にビビって一生切らなかったので思い切って格闘に変更しました。格闘テラバーストがドドゲザンへの不意の打点になるだけでなく、鋼テラスサザンドラにも一貫するのでテラス択にならないところも偉いです。舐めてテラスタルを切ってこないバンギラスも返り討ちにしました。

持ち物は足りない耐久値を補うための突撃チョッキです。メガネボルチェン読みの地面タイプ後出しの立ち回りを相当されたので、打ち分け出来るのは最低条件みたいなところがありました。

ハイドロポンプの外しは常に付きまといますが、それを含めても十分な活躍をしてくれたと思います。

 

【選出パターン】

を初手に置いてから1体、から1体の選出が多かったです。

は積み構築相手以外は極力選出を避けるようにしていました。(けど結構出して選出が歪んだ)

 

【対処の難しいポケモン

○炎テラス龍舞ドラパルト

致命傷。安定した対処にはラウドボーンが必要となりますが、特殊型まで考えると常に選出するのは難しいです。ラウドボーンがいない時はミミッキュ、サーフゴーで龍舞の隙を与えないようにして立ち回り、最悪サザンドラのテラス択に持ち込んでいました。

○岩テラスウルガモス

カイリュー地震→炎のパンチの最大の弊害。カイリュー、ラウドボーンにテラバで一貫を取られます。幸い最終日に使っているのは1人しか当たらなかったので、再戦では水ロトムを合わせました。

○けたぐりドオー

鉢巻セグレイブ→サザンドラの弊害1。チリアンチになりました。最終日前日に当たりまくったため、最終日もマッチングが増えるようならサザンドラのテラスタイプを毒か霊に変えるつもりでしたが、最終日は運良く一回もマッチングしませんでした。

○ハラバリー

鉢巻セグレイブ→サザンドラの弊害2。ナンジャモアンチになりました。特に裏にカイリューミミッキュ受けのポケモンがいる時には勝てるビジョンが見えませんでした。フェアリーテラスでないならサザンドラでワンチャンくらいです。

 

【最終結果と振り返り】 

S2は最終順位16位、仕事により7時撤退でこの順位でした。最後確認した時は18位だったので潜れなかったのがプラスに働いた可能性はあります。

構築は前期よりはサイクル要素も取り入れて安定感のある構築が組めたと考えますが、鉢巻セグレイブが抜けた影響で崩しが弱くなり、受け気味の構築への勝率が落ちたのが良くなかったです。鋼サザンドラというメタの中心のポケモンに任せてはいけない役割でした。

来期のパラドックス環境ではトドロクツキ、テツノカイナ等々のおかげで受けは相当評価が落ちそうなので、こっちの方が自分のやりたいポケモンが出来る気がします。

 

ここまで長文にお付き合い下さりありがとうございました。