今回はポケットモンスターSVランクマッチS1で使用し最終14位の結果を残せた構築の記事となります。何か質問等あればツイッターアカウント(https://twitter.com/LY95_sunny_poke)までお願いします。
【目次】
内部リンクをつけていますので適宜ご活用ください。
【並び】
並びはこちらとなります。
セグレイブ
191(4)-216(252)-113(4)-x-108(12)-137(236)
マスカーニャ
151-162(252)-90-x-91(4)-192(252)
サーフゴー
171(68)-58-116(4)-175(172)-113(12)-149(252)
197(244)-125-148(156)-120-120-114(108)
ラウドボーン
211(252)-85-161(212)-130-95-92(44)
ヘイラッシャ
225-165(236)-135-x-117(252)-58(20)
【構築経緯】
新作最初の環境ということで参考文献もなく手探り状態でしたが、氷龍地面の範囲を高火力で押し付けて崩しを行え、終盤に先制技の氷の礫でスイーパーの役割も担える地面テラスこだわり鉢巻セグレイブの性能が頭1つ抜けていると考え、S1ではずっと軸に据えて他のポケモンを模索していました。
鉢巻セグレイブを軸とする際にまず問題となるのはセグレイブのメインウェポンをどちらも無効化、半減してくるマリルリと、ヘイラッシャのような物理受けでした。どちらも鉢巻セグレイブに対して受け出しは厳しいため、一旦引かせれば崩していけると考え、そのどちらに対しても引先となれ、削りを入れられるゴツゴツメットカイリューを採用しました。
次に問題となるのが初手のドラゴン対面のテラスタル択でした。特にドラパルトが火力強化のドラゴンテラスか耐性強化の鋼、フェアリーテラスか見せ合い画面では判別出来なかったので、そのどちらが来てもセグレイブからの比較的安定した引先となり、テラスタル後にセグレイブの氷の礫と合わせて上から縛れるこだわりスカーフサーフゴーを採用しました。
ここまでだと相手の水ロトムやサザンドラ、セグレイブミラーが厳しかったので、それらのポケモンがいる際に初手投げしやすいポケモンとして、けたぐり持ちの変幻自在タスキマスカーニャを4体目として採用しました。
最終日までにここまでの4体が基本選出として固まっていましたが、残りの2枠の補完枠は最後まで悩んでいました。
最終的には基本選出が積み展開を苦手としていたのでそのメタとして特性天然のラウドボーンとヘイラッシャを採用しました。ラウドボーンは構築単位で重めなセグレイブを始めとする物理ドラゴンを止められるようHBベースの食べ残し持ち、ヘイラッシャはグレンアルマやウルガモスのような特殊炎が重かったのでその対策となるチョッキ型とし、構築が完成しました。
【個体紹介】
1,セグレイブ
テラスタイプ:地面
特性:熱交換
持ち物:こだわり鉢巻
技:氷柱張り/巨剣突撃/氷の礫/地震
⭐︎調整
性格:意地っ張り(A↑C↓)
H:16n-1
A:特化/無振りドラパルトを氷の礫で乱数1発(75%)/腕白H252振りキョジオーンをテラス地震で確定1発
B:陽気ガブリアスの鉢巻逆鱗テラス時乱数1発(6.2%)
D:特化ドラパルトの眼鏡流星群テラス時乱数1発(31.2%)
S:準速サーフゴー抜き、準速セグレイブ抜かれ
終盤にタスキセグレイブの個体数が増加していたので、下から巨剣突撃を打てるように準速よりも素早さを落としています。
⭐︎技構成について
一致技はキノガッサ等のタスキ持ちを貫通出来る氷柱張りと、逆鱗と異なり打ち逃げが可能でこだわりアイテムと相性の良い巨剣突撃、先制技の氷の礫とし、サブウェポンは氷龍との補完優秀な地面技の地震とました。
⭐︎採用理由
構築の主軸。鉢巻による高火力での崩しと、先制技でのスイーパー性能を両立出来るエースとしての採用です。
飛行タイプが少ない環境で、その飛行タイプもセグレイブに不利なカイリューのケースが多かったので、鉢巻地震が一貫しやすかったです。地面テラス地震の火力は霊獣ランドロスの地震と同じなので、ランドロスが氷龍の範囲をチラつかせながら鉢巻地震で殴って来る、と考えて貰えばヤバさが分かりやすいと思います。
環境トップのカイリューに有利な点がやはり一番優秀でした。流行りの物理受けカイリューに強いのは勿論、みんなが頭を悩ませたであろう飛行テラバースト龍舞カイリューにも強いのが偉いです。
相手のドラゴンに氷技の圧でテラスタルを強要出来る(特に対ドラパルト、礫と氷柱張りの圧で蜻蛉返り、身代わりを安定択にさせない)のも優秀で、後続のサーフゴー、カイリューと合わせて相手のテラスタルを見てから後の先を取るイメージで立ち回ることが出来たのが自身のプレイングとも噛み合っていました。
2,マスカーニャ
テラスタイプ:草
特性:変幻自在
持ち物:気合のタスキ
技:トリックフラワー/はたき落とす/けたぐり/毒びし
⭐︎調整
性格:陽気(C↓S↑)
A:振り切り/B4振りサザンドラをけたぐりで確定1発/B特化水ロトムをテラストリックフラワーで乱数1発(75%)
D:余り/ゲンガーのヘドロ爆弾の乱数がずれる
S:ミラー、ゲンガー意識の最速
⭐︎技構成について
構築単位で重めな水ロトムに対する打点としてトリックフラワー、追加効果優秀で一貫しやすいはたき落とす、サザンドラ、セグレイブに打つけたぐり、後続のサポートになる毒びしの4つとしました。
⭐︎採用理由
初手に安定しやすい行動保証持ちのポケモンとしての採用です。持ち前の素早さで終盤のスイーパーとして運用することもありました。弱点を突きにくい水ロトムに強いのは勿論のこと、草タイプでありながらサザンドラ、セグレイブのような環境に多いドラゴンにも有効打を持てるのが特に優秀でした。
持ち物は行動保証を持たせる気合いのタスキとしました。はたき落とす、けたぐりを打った後水タイプへの一致打点が無くなるのが地味に辛かったのでテラスタイプは草タイプです。
元々この枠はドドゲザンで、サザンドラやサーフゴーを受けてもらってましたが、全サザンドラサーフゴーが気合玉を所持していてまともに役割を果たせなかったので、もう受け切るのは諦めて、上から殴れるマスカーニャに変更しました。
初手に役割対象が来ない場合でも毒びしで最低限の仕事は出来るので、安定感が素晴らしかったです。毒びしを撒いておくことでヘイラッシャを崩しやすくなったり、裏のカイリューやラウドボーンが回復連打で相手のセグレイブを処理出来たりします。
3,サーフゴー
テラスタイプ:格闘
特性:黄金の体
持ち物:こだわりスカーフ
技:シャドーボール/ゴールドラッシュ/気合玉/トリック
⭐︎調整
性格:臆病(A↓S↑)
HD:臆病ゲンガーのシャドーボール乱数1発(6.2%)
C:余り振り切り/D4振りFCロトムをシャドーボールで確定2発程度の火力
S:ミラー意識の最速
対面からタスキゲンガーに勝てる調整です。ちなみに最終日は3/3呪われボディを引いて調整は活きませんでした。
⭐︎技構成について
一致技のシャドーボールとゴールドラッシュは確定として、サブウェポンにサザンドラ、鋼ポケモンへの打点となる気合い玉を採用しました。最後の一枠は積み展開、受け構築対策にもなるトリックです。
⭐︎採用理由
スカーフ持ちの高速アタッカーとしての採用ですが、相性補完優秀なドラゴン2体とサイクルを回したり、スカーフトリックにより積み展開を抑制したりとその役割は多岐にわたります。特に、こちらのセグレイブ、カイリューに有利な相手のフェアリーテラスドラゴンを上から縛る役割が最重要です。
テラスタイプは格闘ですが、格闘技はサザンドラを倒せるようにテラバーストではなく気合い玉としました。命中不安ですが、この構築ではセグレイブやラウドボーン、カイリューにテラスタルを切ることが多くテラスタル権が残っていないケースも多発していたのでやむを得ない採用だったと考えています。
壊れ特性による補助技無効も当然優秀で、カイリューに打たれるトリック読みで後出ししたりもしていました。このポケモンがいるだけで取れる立ち回りが格段に広がるので流石に入れ得。
4,カイリュー
テラスタイプ:フェアリー
特性:マルチスケイル
持ち物:ゴツゴツメット
技:流星群/火炎放射/アンコール/羽休め
⭐︎調整
性格:図太い(A↓B↑)
HB:陽気ガブリアスのA+2逆鱗確定耐え
S:最速ドドゲザン抜き抜き/ミラー意識でなるべく高く
緊急時に鉢巻カイリューに後出ししてゴツメダメ+流星群で落とす動きが取れ、ミラーでも有利となるのでこのカイリューの素早さはなるべく速い方が良いです。
⭐︎技構成について
物理受けとしての役割を果たすための高速再生技の羽休め、積みを抑制するアンコールまでは確定で、物理受けカイリューとバレた後にセグレイブやガブリアスが後出しされるケースが多かったのでドラゴンタイプへの打点として流星群を採用しました。
炎技は炎の渦を採用するカイリューが多かったですが、もはやバレバレの動きで上位では活きる場面が少なかったので、単純に威力が高く、サーフゴー等の鋼タイプへの負荷が増える火炎放射としました。
⭐︎採用理由
相手のあらゆる物理アタッカーを受けるクッションとしての採用です。マルチスケイルを盾にドラゴンに後出しした後でフェアリーテラスにより受け切る動きや、補助技をアンコールで牽制する動きも出来るので対応範囲が異常に広いです。
持ち物はマリルリ、ドドゲザンを羽休め連打で削ることの出来るゴツゴツメットとしました。
地割れ無効の飛行タイプのため、ヘイラッシャへの後出しも安定しやすく、流星群やゴツメダメで削ってセグレイブの一貫を作っていけます。炎技が炎の渦ではないため逃げられてはしまいますが、セグレイブが鉢巻のため、受け出しは徐々に難しくなっていくことから引かせれば良いと割り切っていました。
技をアンコールで固定してセグレイブの後出しを安定させる動きも強力で、メタも厳しかったですが、替えは見つからない唯一無二の性能をしていました。
5,ラウドボーン
テラスタイプ:フェアリー
特性:天然
持ち物:食べ残し
技:フレアソング/テラバースト/ニトロチャージ/怠ける
⭐︎調整
性格:図太い(A↓B↑)
HB:陽気ガブリアスの鉢巻地震テラス時食べ残し回復込み乱数2発(2.3%)
A:ニトチャ採用のため個体値31
S:S+1で準速サーフゴー抜き
⭐︎技構成について
高速再生技の怠けるは物理受けの役割を果たすために確定として、攻撃技は追加効果優秀なフレアソング、ドラゴンへの打点としてフェアリーテラバースト、素早さを上げて全抜きを狙うニトロチャージとしました。
⭐︎採用理由
補完枠1。物理受け兼積み構築へのメタとしての採用です。特に基本選出では対処が難しい壁絡みの積み展開をヘイラッシャと組んで対策したり、カイリューの選出が難しい構築(主にセグレイブ入り)に対して代わりに選出したりしました。
持ち物は場持ちを良くする+鉢巻ガブリアスを受け切るための食べ残し、テラスタイプはドラゴンへのストッパーとして運用するためのフェアリーです。
ラウドボーンを出す時にはこのポケモンにテラスタルを優先的に切ることになるので、全抜きが狙えるニトロチャージを採用しています。サーフゴーで上から縛ってこのポケモンを対処して来ようとする相手に対して、1サイクル目でサーフゴーを削って、次サイクルでニトロチャージを使って上から縛る動きが強力でした。
6,ヘイラッシャ
テラスタイプ:悪
特性:天然
持ち物:突撃チョッキ
技:ウェーブタックル/地震/雪雪崩/地割れ
⭐︎調整
性格:意地っ張り(A↑C↓)
A:11n/H4振りミミッキュをウェーブタックルで化けの皮ダメージ込み乱数1発(87.5%)
D:役割遂行のために振り切り
S:余り/同族のキョジオーン意識
キョジオーンに受け出しされるケースが結構あったので、安易な受け出しを許さないように素早さに振りました。
⭐︎技構成について
一致技のウェーブタックル、サーフゴー等の鋼タイプへの打点の地震、サザンドラ等のドラゴンタイプへの打点として雪雪崩を採用し、最後の一枠には飛行テラス以外の耐久カイリュー、サーフゴー、鬼火ウルガモスを突破するために地割れを採用しました。
⭐︎採用理由
補完枠2。基本選出で重い特殊炎への対策枠としての採用です。特性の天然によりウルガモスにも安定します。
型は朝の日差し持ちウルガモスを押し切れるよう火力を上げたチョッキ型としました。終盤は耐久ヘイラッシャの対策は全員が仕込んで来ていて、まともに動かせなかったので、使うならこのように相手に短いサイクルで負荷をかけられるアタッカー型だったと考えてます。
グレンアルマやクエスパトラのようなエスパータイプへの対策枠としても機能して欲しかったので、テラスタイプはワイドフォースやアシストパワーを透かせる悪タイプです。
【選出パターン】
から3体が基本選出です。
初手はorのケースが多かったです。
特殊炎やアシストパワー勢がいるときは、積み構築相手にはを極力選出に絡めるようにしてました。
【対処の難しいポケモン】
安定した突破手段がないので一番苦労しました。格闘テラスサーフゴーで択合わせて頑張ってました。
○デカヌチャン
割と致命傷。セグレイブの地震で鋼タイプは処理していたので風船デカヌチャンの処理が苦しかったです。確実に仕事はされるのでそこは諦めてカイリューを初手出しして放射連打で倒したりしてました。
○水ロトム
致命傷2。フェアリーテラス水ロトムにセグレイブの技選択が安定しないのが辛かったです。マスカーニャを頑張って通してました。
【最終結果と振り返り】
S1は最終順位14位でした。25位から最終戦勝利でこの順位に着地しました。
6時ごろには11,12位の2ロムとなるなど1桁チャレンジは何度かあったので、正直なところ悔しさの方が大きいです。
天然勢2体も活躍はしたものの採用理由が曖昧なので、ここが修正点と思ってます。ただ選出圧力は凄まじいものがあるので最終日に変更までは踏み切れませんでした。
環境にそれなりにいたブラッキー、デカヌチャンの処理ルートが曖昧なのが一番厳しかったので、来シーズンには修正していきます。
ここまで長文にお付き合い下さりありがとうございました。