今回はポケットモンスターSVランクマッチS5で使用し最終23位の結果を残せた構築の記事となります。何か質問等あればツイッターアカウント(https://twitter.com/LY95_sunny_poke)までお願いします。
【目次】
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【並び】
並びはこちらとなります。
195(236)-130-139(212)-x-100-123(60)
オリーヴァ
185(252)-66-111(4)-160(4)-160(244)-60(4)
ドオー
237(252)-95-123(252)-x-121(4)-40
サーフゴー
193(244)-58-143(116)-154(4)-129(140)-105(4)
パオジアン
169(108)-189(252)-101(4)-x-102(132)-157(12)
トドロクツキ
197(132)-166(52)-108(132)-x-122(4)-179(188)
【構築経緯】
S5ではパオジアンの明確な受け先を用意している構築が少なく、対面処理とテラスによる耐性付与で対処している構築が多いことから、裏にサイクル選出を用意して選出、テラスを見てから対応出来るようにすれば、鉢巻パオジアンの高火力氷悪の範囲のサイクル破壊性能と終盤の礫不意打ちでのスイーパー性能を活かせると考えたので、このポケモンを軸に構築を考えていきました。
裏に置くサイクル選出は、まず物理受けとして、鉢巻パオジアンだとミラーに弱いのでパオジアンに有利なHBウインディを選択し、相方の特殊受けとしてはこの2体に一貫するテツノツツミに強いポケモンとしてチョッキオリーヴァを選択しました。パオジアン、ウインディが氷耐性を持つため、サイクル下で択に持ち込む事が出来ます。
4枠目のサイクルパーツとしては、チョッキオリーヴァでは瞑想ハバタクカミに勝つ事が出来ないため、そこに強い駒として毒毒持ちの天然ドオーを選択しました。ハバタクカミの技の一貫をパオジアンと合わせて切ることが出来るので、このポケモンもパオジアンと相性が良いです。
残りの2枠は最後まで悩んでいましたが、流行りつつあったキョジオーン絡みへの明確なメタとなり、パオジアンと合わせて受けループを対策出来る隠密マントショックサーフゴーと、ここまでで重いイーユイ入りに最低限のサイクルを回せる羽休め持ちトドロクツキを採用して構築が完成しました。
【個体紹介】
1,ウインディ
テラスタイプ:フェアリー
特性:威嚇
持ち物:厚底ブーツ
技:地均し/吠える/鬼火/朝の日差し
⭐︎調整
性格:腕白(B↑C↓)
HB:A特化パオジアンのA-1鉢巻噛み砕く確定2耐え
S:準速キノガッサ抜き/S-1最速テツノブジン抜き
構築単位で重いキノガッサに上から鬼火を入れられるよう努力値をSに割いています。
⭐︎技構成について
物理受けの役割を果たすための鬼火+朝の日差しは確定として、ブーストエナジーを発動したパラドックス勢やギミック構築を流せる起点回避技の吠えるを入れ、攻撃技は地均しとしました。
⭐︎採用理由
パオジアンに有利な物理受けとしての採用です。他にはヘイラッシャも候補に挙げられますが、流行りつつあったキョジオーン、チオンジェン対策で身代わり持ちが多く動かしにくかったので、そこに抗える吠える持ちのウインディを採用しました。
テラスタイプは構築のドラゴンの一貫を切れ、パオジアンの悪技を半減出来るフェアリーとしました。
持ち物は厚底ブーツ一択と考えてます。この持ち物でないと今のステロ毒菱環境に耐えられません。
攻撃技が地均しのみという尖った構成となっていますが、このポケモンは耐久値が低く、サイクル中は基本的に鬼火か朝の日差ししか選択出来ないので、一致技がないことはあまり困りませんでした。それよりも素早さダウンの効果で起点を回避出来ること、後出しされやすいテツノドクガに抜群を取れることの方が重要でした。
拘りハバタクカミの技の一貫をオリーヴァと合わせて切ったり、地面タイプに対して特性の威嚇発動→オリーヴァに引いて地震受けてグラスフィールド発動→再度ウインディ引きのような動きも良くしていたので、この2体の耐性、特性の噛み合いは素晴らしかったです。久々に楽しいサイクル戦が出来ました。
2,オリーヴァ
テラスタイプ:電気
特性:零れ種
持ち物:突撃チョッキ
⭐︎調整
性格:控えめ(A↓C↑)
HD:臆病テツノツツミの眼鏡フリーズドライグラスフィールド回復込み乱数2発(23.4%)
A:個体値0
C:H171D131テツノドクガを大地の力で乱数1発(93.7%)/H193D111サーフゴーを大地の力でグラスフィールド回復込み乱数2発(92.1%)
HDにほぼ振り切り、テツノドクガ、サーフゴーへの与ダメを意識して性格補正はCにかけています。
⭐︎技構成について
一致技かつ回復ソースとなるギガドレインは確定として、ドラゴンタイプへの打点としてマジカルシャイン、鋼タイプへの打点として大地の力を採用し、最後の一枠には飛行テラスサーフゴーへの打点となる電気テラバーストを採用しました。
⭐︎採用理由
特殊受けとしての採用です。突撃チョッキを持たせる事でHDポリゴン2と同等レベルの耐久を持てます。ギガドレインで攻撃しながら回復するので使用感はほぼチョッキイベルタルでした。
電磁波サーフゴーの流行を受けて、電磁波無効かつテツノツツミに弱点をつかれない電気タイプの特殊受けが今シーズンは重要になると考えて、テラスタイプは電気としました。電気テラバーストが飛行テラスサーフゴーへの見えない打点となるのも偉いです。
ウインディ、ドオー、サーフゴーが地面弱点のため、特性によるグラスフィールド展開による地震半減もサイクルを回す上で重要で、替えはきかないポケモンでした。
3,ドオー
テラスタイプ:悪
特性:天然
持ち物:食べ残し
技:地震/毒毒/呪い/自己再生
⭐︎調整
性格:腕白(B↑C↓)
HB:特化/A特化カイリューの地震を対面から呪いで食べ残し回復込み確定2耐え
⭐︎技構成について
高速回復技の自己再生は確定として、攻撃技は地震ワンウェポンとし、身代わりと甘えるのハバタクカミに両対応するために呪いと毒毒を持たせました。身代わりショックであっても呪い地震で、甘える持ちには毒毒で対応出来ます。(身代わり瞑想or甘える瞑想+2wを想定)
⭐︎採用理由
ハバタクカミに全対応出来るポケモンとしての採用です。甘える瞑想等の搦手も含めて型が多様化していたので、安定した勝利には明確な対策枠が必要と考えて入れました。テラスタイプは当初は水で使っていましたが、構築単位でアシストパワークエスパトラに詰んでいたので、泣く泣く悪テラスに変更しました。ちなみに最終日は一回も当たらなかったです。
持ち物はテラス時も回復出来るよう黒いヘドロではなく食べ残しです。
ウインディの積みへの対策が吠えるのため、ラス一にカイリュー等の積みポケモンを残されてガン積みされると負けてしまうので、それを防ぐ特性天然が優秀でした。物理アタッカーに対してウインディの鬼火→ドオー引きで役割集中を防ぐ動きも単純ですが強かったです。
4,サーフゴー
テラスタイプ:水
特性:黄金の体
持ち物:隠密マント
技:ゴールドラッシュ/サイコショック/悪巧み/自己再生
⭐︎調整
性格:図太い(A↓B↑)
H:奇数最大値
D:水テラス時臆病テツノツツミのフリーズドライ最高乱数以外耐え
⭐︎技構成について
補助技は受け構築を崩すための悪巧み+自己再生とし、攻撃技はパオジアンとの攻めの相性補完を考えてシャドーボールを切ってゴールドラッシュ+サイコショックとしました。
⭐︎採用理由
隠密マントによる増加傾向にあったキョジオーンへのメタと、巧みショックによる受け構築への対策枠としての採用です。チオンジェン+ドヒドイデ、テツノドクガのような構築にも出していきます。テラスタイプはウルガモスやテツノドクガの炎技、テツノツツミ、イルカマンの水技を半減出来、パオジアンに弱点をつかれない水としました。
飛行テラバカイリューの流行で飛行半減という要素も重要で、草枠を格闘抜群のオリーヴァとしていることからキノガッサも重かったので、消去法的にこのポケモンになりました。
最強特性の存在で簡単に替えが効くポケモンではないですが、やはり四災の存在で前期までの入れ得ポケモンではなくなって来ているので、シーズン終了後に考えてみるともう少し考察の余地はあったかな、と感じてます。
5,パオジアン
テラスタイプ:悪
特性:災いの剣
持ち物:拘り鉢巻
技:氷柱落とし/噛み砕く/氷の礫/不意打ち
⭐︎調整
性格:意地っ張り(A↑C↓)
HB:A特化セグレイブの巨剣突撃最高乱数以外耐え
HD:臆病テツノツツミのテラスハイドロポンプ最高乱数以外耐え
A:特化/テラス噛み砕くでHBヘイラッシャを乱数2発(92.5%)/テラス不意打ちで無振りガブリアスを乱数1発(68.7%)/テラスなし噛み砕くで無振りテツノツツミ乱数1発(81.2%)/つらら落としでH4振り飛行テラスカイリューをマルスケ込み乱数1発(68.7%)
S:最速コノヨザル抜き
やむを得ずテツノツツミを受け切れない選出をすることがあったので、その場合に最低限居座れるように特殊耐久に寄せました。
⭐︎技構成について
一致の攻撃技としてつらら落としと噛み砕く、一致の先制技として氷の礫と不意打ちとしました。つらら落としからアイススピナーへの変更は最後まで悩みましたが、アイススピナーだとグラスフィールドが飛ばされるというアクシデントが発生したので、嫌々泣く泣く不本意ながら命中不安技のつらら落としを苦渋の決断で採用しました。怯み強かったです。
⭐︎採用理由
軸としての採用です。悪テラス鉢巻噛み砕くの半減お構いなしに吹き飛ばす火力が病みつきになります。
悪テラスと氷テラスは最後まで悩みましたが、終盤のヘイラッシャの増加を受けて最終的には悪テラスとしました。氷テラスだとテラスつらら落としでH振りセグレイブやHBディンルーが落とせるメリットがあります。
四災の高火力仲間にはイーユイがいますが、明確な違いは物理特殊よりも先制技の有無と考えてます。氷の礫で初手のスカーフマスカーニャを、テラス不意打ちでメガネテツノツツミを飛ばせたりします。
タスキの強みである行動保証がないため扱いは難しいですが、裏のサイクルで型、選出を割り出した後の制圧力は圧巻の一言でした。今回のMVP。
6,トドロクツキ
テラスタイプ:飛行
特性:古代活性
持ち物:ブーストエナジー
⭐︎調整
性格:陽気(C↓S↑)
HB:A特化カイリューの鉢巻神速乱数2発(7.4%)
HD:C特化サーフゴーの眼鏡ゴールドラッシュ最高乱数以外耐え
A:H4振りイーユイを地震で乱数1発(81.2%)
S:最速テツノドクガ抜き
⭐︎技構成について
エースとしての役割を果たすための龍舞、サイクルに参加するための羽休め、攻撃技は一貫しやすい飛行技のアクロバットとイーユイ、テツノドクガに打つ地震としました。
⭐︎採用理由
主にイーユイ軸に出していくエースとして採用しました。パオジアンが通しにくい場合の第2のエースとしても機能します。
テラスタイプは構築で一貫する地面技無効+アクロバットの威力を高める飛行としました。
ブーストエナジーによる古代活性はSに発動するよう調整しています。これにより、サイクル下で繰り出した後にスカーフイーユイを縛れたり、龍舞へのブーストテツノツツミの後出しにも止められなかったりします。
このポケモン自体は強かったですが、カイリューからこのポケモンに変更したことでテラス前の地面格闘の一貫が出来たことが良くなかったです。一瞬テツノコウベが入るくらいこの枠は迷走してました。構築の完成度を高めるのは本当に難しいです。
【選出パターン】
①++
一番多い選出。パオジアンで圧力をかけていき相手の選出、テラスを割り出して、ウインディ、オリーヴァのサイクルで疲弊させた相手を先制技でスイープします。
②++
対イーユイ等。ウインディ、オリーヴァでサイクルを回して最後にトドロクツキで締める。
③++
受け切れそうな相手ならこの選出。オリーヴァのグラスフィールドでウインディ、ドオーをサポートしてサイクルを回していく。最後はドオーで詰めるケースが多め。
④++@1
対受けループ。パオジアンを受けるためにヘイラッシャ、クレベースにフェアリー、格闘テラスを切ったらショックサーフゴーが、サーフゴーを受けるためにハピナスに悪テラスを切ったらパオジアンが通る。
【対処の難しいポケモン】
①イダイナキバ
S3の1桁順位の立役者が牙を剥いて来ました。全ポケモンが一致弱点を突かれる、どう考えてもアホ。ぶちかましがグラスフィールドで半減出来ない、バグ。ウインディ、オリーヴァ、サーフゴー、トドロクツキのテラスで対処は出来るので完全に詰んでいるわけではないですが、テラスを半強要させられるのがキツいです。
②地割れディンルー
浮いてるやつ入れなくて本当にごめんなさい、私が悪いです。最終日前日のカイリュー→トドロクツキで完全に無理になりました。上位にはいなかったのが救いでしたが、レート差マッチで無限にレートを奪われてました。
③鉢巻悪テラスパオジアン
ウインディが受け切れないのでコンセプトが崩壊する。強いのでみんな使わないで下さい。
【最終結果と振り返り】
S5は最終順位23位でした。(TNシトリン)
8時時点2126から2連勝の後負けて勝ってで終わり。(ホーム連携してないため最高レート不明)
構築にあまり自信はなかったですが、マッチング次第では1桁順位ワンチャンあったくらいまではいけたので良かったです。
最終日までポケモンをころころ変えて、構築が固め切れなかったので、一部のポケモンに薄くなったのは本当に良くなかったです。特に最終日にプチ流行のイダイナキバに弱かったのは要改善。
ここまで長文にお付き合い下さりありがとうございました。