今回はランクマッチS25で使用し最終23位の結果を残せた構築の記事となります。
【目次】
長文のため読み飛ばせるよう内部リンクをつけていますので適宜ご活用ください。
【並び】
並びはこちらとなります。(参考にレンタル貼り付けます)
【構築コンセプト】
○でサイクルを回し最後に龍の舞
を通す
○でサイクルを回し最後にエース
を通す
【構築経緯】
龍の舞+リフレクター
+
対策枠で環境にいるほとんどの
軸に有利を取れることに注目し、この並びを今シーズン序盤から使い続けていました。
対策枠としては色々なポケモンを試していましたが、最終的には汎用性の高い特殊受けである
に落ち着きました。
残りのポケモンとしては、を通しにくい
軸に通すエースとして
、
軸に通すエースとなり、ここまでで受け切ることの難しい
に有利を取れる
を採用し、ここまでの5枠は比較的スムーズに決定しましたが、最後の一枠にずっと悩んでいました。
最後の一枠に求めた性能としては
・サイクルを回すことが難しいパーティ相手に出すための高い対面性能
・ここまで一貫する電気技の一貫切り
・が通しにくい場合に選出出来る最低限の対
性能
・ここまでで処理ルートの限られるに不利を取らない炎技持ち
以上の条件を満たすポケモンとして、タスキを採用し構築が完成しました。
【個体紹介】
1,ネクロズマ(黄昏の鬣)
特性:プリズムアーマー
持ち物:ゴツゴツメット
性格:腕白(B↑C↓)
実数値:198-177-188-119-129-112
努力値:204-0-188-0-0-116
⭐︎調整意図
HB→A特化のA+1インファイト乱数2発(18.4%)
A→無振り/A+1ダイサイコでB4振り確定1発、HB
をダイサイコ+フィールド下ダイサイコで乱数2発(2回とも最低乱数を引かなければ落とせる)
S→S+1で最速100族抜き
本構築では受けをこのポケモンに一任しているので、Sは+1で最速100族抜きまで抑えて、最大打点のインファイトの乱数が少しでも有利になるような物理耐久重視の配分としています。
⭐︎持ち物について
持ち物は耐性能を上げ、タスキ一撃
にステルスロック無しで勝てるようになるゴツゴツメットとしました。状態異常耐性をつけ、
の欠伸展開に対して有利を取れるラムのみも強力なため、この2つの持ち物は入れ替えながら使っていました。
⭐︎技構成について
軸に対してサイクルを形成するための回復技として月の光、積み技は相手との素早さ関係を逆転させられる龍の舞、攻撃技は範囲よりも火力重視でタイプ一致の2つとしました。ダイスチル媒体となる鋼技は特性貫通効果も強力なメテオドライブとして、エスパー技は壁展開に強くなり、物理ダイサイコとしても強力なサイコファングを採用しました。裏のポケモンが
にそこまで強くないので、特性無効のフォトンゲイザーも選択肢に入ります。
⭐︎採用理由
をある程度受け流しつつ、攻め駒としても運用出来るのはこのポケモンの唯一無二の性能だと考え、採用しています。
前回の竜王戦環境では瞑想型を使用していましたが、を受け切るのではなく、物理や特殊の役割集中で対策してくるプレイヤーが増加したことから、今回は龍の舞型を採用しました。
特に剣の舞+
のような物理の役割集中に瞑想型では対応しきれなかったので、後述のリフレクター
と合わせて龍の舞を積んでいき、素早さ関係を逆転させることで対応していきました。
このポケモンを採用する一番の理由は対性能ですが、他の禁止伝説を採用した場合に重くなりがちな
(水タイプに打点を持つ氷タイプ)といった採用率低めの禁止伝説に対し安定するというところも大きいです。不意にくるこれらの禁止伝説に対する取りこぼしを無くすことで、安定してレートを上げていけました。
2,カプ・レヒレ
特性:ミストメイカー
持ち物:食べ残し
技構成:ムーンフォース/挑発/リフレクター/黒い霧
性格:図太い(A↓B↑)
実数値:176-72-176-115-150-114
努力値:244-0-196-0-0-68
⭐︎調整意図
H→食べ残しの回復効率意識の16n
A→イカサマ、力を吸い取る対策の最低値
B→11n/A特化のA+1珠ダイホロウ乱数1発(18.8%)
S→準速61族抜き
素早さはの上から挑発を打てるようにという意図もありますが、特殊受けに
を採用している都合上、どうしても重くなる相手の瞑想
の上から行動出来るようにここまで振っています。
⭐︎持ち物について
持ち物は場持ちを良くする食べ残しとしました。回復量は少ないですが、リフレクターと合わせることで驚異的な粘りを見せます。
⭐︎技構成について
物理の役割集中を回避するためのリフレクターと、ギミックパーティへの対策となり、積み物理アタッカーを流すことが出来るようになる黒い霧を採用し、攻撃技は意識のムーンフォースを選択、
と組ませる都合上耐久ポケモンの行動を阻害出来る挑発は必須レベルと考えたので、このような技構成となっています。
⭐︎採用理由
最大の採用理由はを使用する上で必須の
対策ですが、
のような相手の物理受けに有利を取れるところも大きいです。
特にミストフィールドは欠伸ループへの対策になることはもちろんですが、ドラゴン技半減の効果もあるので、と組み合わせることで
に対して安定したり、
との組み合わせで
を誤魔化すと言ったように、相手からは見えにくい勝ち筋を見出すことも出来ます。
3,ラッキー
特性:自然回復
持ち物:進化の輝石
技構成:地球投げ/甘える/ステルスロック/卵産み
性格:腕白(B↑C↓)
実数値:327-25-62-x-156-70
努力値:12-0-252-0-244-0
⭐︎調整意図
H→奇数/残り振り切り
B→輝石の効率意識の偶数最大値/A特化の威力130珠ダイアーク確定耐え
D→輝石の効率意識の偶数最大値/C特化の威力130珠ダイアーク+D-1状態の珠ダイアーク確定耐え
S→無振り
には勝つことは出来ませんが、今回の調整であれば物理、特殊両ダイアークを耐えることが出来るため、型判別とダイマックスターン稼ぎが可能で、裏のエースのダイマックスで切り返して行けます。
素早さはミラーでのTOD意識で最遅にしていた時期もありましたが、相手も結局最遅の場合が多く安定しないこと、歌う持ち相手には不利を取ることから、や
の上から甘えるを押せる下降補正なしの無振りとしました。
⭐︎持ち物について
流石に進化の輝石一択です。
⭐︎技構成について
技としては定数ダメージを与える安定打点の地球投げと高速回復技の卵産みは確定として、 残りの2枠にはサイクル、裏のエースの全抜きの補助となるステルスロックと、物理アタッカーに対する起点回避技の甘えるを採用しました。
強力な物理アタッカーが多い竜王戦環境において、特殊受けに物理に対する起点回避の手段を持たせることは選出の幅を広げる上で重要だと考えたため、他の技より優先させました。最近は歌うを入れたが流行りですが、このパーティでは
と組ませる都合上、ミストフィールド下で動かすことが多かったので、採用する価値は薄いと考えています。
⭐︎採用理由
特殊の数値受けとしての採用です。に対しても、臆病の珠潮吹きレベルまでなら乱数で受け切れるので、水技半減のポケモン
と組み合わせて対処していきます。
ゴースト技無効の耐性も優秀で、ゴースト技がゴーストダイブのポケモン(等)に展開を許しても、
と組み合わせることで最後まで択を残すことが出来ます。また、環境に多かったこだわりスカーフ
のアストラルビットの一貫を切ることも出来ます。
が苦手とする
のような高火力特殊アタッカーの禁止伝説であってもある程度受け切ることが出来るので、相方として非常に優秀でした。
4,ガラルファイヤー
特性:逆上
持ち物:オボンのみ
技構成:燃え上がる怒り/暴風/身代わり/悪巧み
性格:控えめ(A↓C↑)
実数値:179-81-111-154-146-140
努力値:108-0-4-156-4-236
⭐︎調整意図
HD→無補正C252振りのダイフェアリーステルスロックダメージ込み確定耐え
A→イカサマ、力を吸い取る対策の最低値
B→残り
C→11n/H252D4振りをC+2ダイジェットで乱数1発(75%)
S→最速抜き
⭐︎持ち物について
持ち物は少しでも場持ちを良くするためにオボンのみを持たせました。このポケモンに持たせると、逆上の発動機会が増えるというメリットもあります。
⭐︎技構成について
技はタイプ一致技として燃え上がる怒りと暴風、積み技の悪巧みまでは確定として、最後の一枠に身代わりを採用しています。
この身代わりが最も活きる対面は対面で、ダイマックス弱点保険
で強引に切り返そうとしてくる相手に対して、身代わり→身代わり→ダイウォールでダイマックスのタイミングをずらすことが出来ます。また、
入り構築に選出する際にも、この技を用いて特性の変わり者をかわして行きます。
C+2状態の威力140ダイジェットでようやくを乱数で落とせるレベルの火力不足のため、ダイジェット媒体に暴風を選択せざるを得ず、素暴風を打たなくてはならない場面がそれなりに発生したことが良くなかったですが、外しよりも追加効果の混乱に助けられた場面の方が多かったので、結果的には正解でした。
⭐︎採用理由
このパーティ唯一の特殊エースとしての採用です。 の苦手とするポケモン
に軒並み強く、特に攻めの補完が優秀です。
物理方面の耐久は若干心許ないので、でのサポートが必須レベルでしたが、一度展開してしまえば悪+飛行の範囲を止めることは難しく、全抜きまで持っていくケースも少なくなかったです。
5,カイリュー
特性:マルチスケイル
持ち物:命の珠
技構成:ダブルウイング/逆鱗/炎のパンチ/龍の舞
性格:意地っ張り(A↑C↓)
実数値:175-204-116-x-121-123
努力値:68-252-4-0-4-180
⭐︎調整意図
H→16n-1
A→特化/B4振りをダイジェットで確定1発
BD→残り振り分け
S→S+1で最速115族抜き/S+2でスカーフ最速抜き
⭐︎持ち物について
ダイマックス中でも火力の底上げを図れる命の珠を持たせました。
⭐︎技構成について
技構成は飛行、ドラゴン、炎技で十分補完が取れているので、最後の一枠に龍の舞を採用しました。ダイウォール媒体となるだけでなく、で起点を作った後の一番強い行動となります。龍の舞+ダイジェットで
も抜けるので、この技の採用で選出出来る構築が広がりました。
⭐︎採用理由
特性により優秀な対面性能を持つ高火力の物理エースとしての採用です。
主な役割対象はですが、マルチスケイル+A特化命の珠の火力の対応範囲がすばらしく、結構幅広い相手に出していってました。受けループもこのポケモンで択を通して崩して行きます。
6,ガブリアス
特性:鮫肌
持ち物:気合いのタスキ
技構成:地震/スケイルショット/炎の牙/剣の舞
性格:陽気(C↓S↑)
実数値:183-182-115-x-106-169
努力値:0-252-0-0-4-252
⭐︎調整意図
A→振り切り/H252振りを鮫肌ダメージ2回+地震で確定1発
D→残り/ダイアース時のD上昇効率意識の偶数
S→最速
⭐︎持ち物について
行動保証を持たせるために気合いのタスキとしました。
⭐︎技構成について
への打点となる地震、素早さ上昇の追加効果が強力なスケイルショット、
への打点となる炎の牙、積み技として剣の舞を採用しました。
⭐︎採用理由
技範囲優秀な対面駒兼電気無効枠としての採用です。気合いのタスキによる行動保証と絶妙な素早さで、雑に出しても活躍してくれました。
主に軸に通すエースとして運用します。鮫肌ダメージにより
も対面からなら相打ちを取れます。
スケイルショットの素早さ上昇効果によりダイマックス無しでも十分強く動かせることから、他のエースにダイマックスを残すことが出来、補完枠として綺麗にはまってくれました。
【選出パターン】
+
+
の中から1体が基本選出となります。基本選出を崩す場合でも、
は選出した場合、優先的にダイマックスを切りたいため、この2体は同時選出を避けるのが望ましいです。
禁止伝説上位8体に対しては選出が大体固定化していたので、以下に記載していきます。
また、最後に相手にするのが厳しかったポケモンも一部載せています。
vs軸
①+
+
②or
+
+@1
構築相性有利ですが、のスペックが高すぎるため、剣の舞を無償で積まれる展開だけは作らないよう注意して立ち回って行きます。
基本的には①の選出で安定です。相手の初手はか
のケースが多かったので、ボルトチェンジ
を考慮しなければこちらの初手は
で有利を取りやすいです。
で隙を見てステルスロックを撒き、リフレクター
と合わせてサイクルをある程度回して最終的には龍の舞
を通しに行きます。
や
等①の選出では崩すのが厳しいポケモンがいる時には②の選出です。
を
で流し、
を通しにいきます。
相手のパーティが極端ににメタを張っていない限りは、相当回数の択負けをしなければ負けることはないと考えています。
vs軸
+
+@1
禁止伝説の相性は不利ですが、こちらの攻撃技の通り自体は良いため、構築相性としては5分程度の印象です。に対して確実に行動出来る
は優先して選出し、残りは相手の取り巻きに合わせて選出します。こちらの
の圧力で、相手としても安易にアストラルビットは打てないので、そのことを対戦時は常に意識していました。
vs軸
①vs対面系+
+
②vs受けループ+
+
構築相性は有利です。TODも視野に入れて戦うこととなるため、数的不利は取らないよう心がけます。
今期は入り受けループにはほとんどマッチングせず(片手で数えられるくらい)、対面系のパーティに入れられているケースが多かったため、基本的に①の選出でした。
に対してはミストフィールド下の
後投げが安定するので、ステルスロックでサイクル有利を取り、最終的に
を通しに行きます。
が不利をとるメガネ、珠、コスモパワー
では
のサイクルを突破出来ず、このサイクルを突破出来る2ウェポン+毒毒
には
で有利を取れるので、全対応に近い形を取れていたと思います。
入り受けループとマッチングした場合には②の選出です。
で択を通して数的有利を取りTODを仕掛けていました。
vs軸
+
+@1
禁止伝説の相性は最悪ですが、環境的にで受け切れるスカーフ
が多かったのは追い風でした。
水技半減のと組み合わせることで
を
で受け流しつつ、最終的に
を通しに行きます。
相手目線ではの圧力が強く、物理アタッカーへの釣り交換も相当回数されたので、時には強気の選択も必要です。
vs軸
①vs受け系+
+
②vs対面系or
+
から2体
当然構築相性不利ですが、非ダイマックスの性能はそこまで高くないので、ダイマックス択をずらすことが出来れば勝機は十分にあります。
受け系の構築相手には①の選出です。で
のダイマックスを凌ぎ、
を通すのが基本方針です。
等が入っている対面系の構築相手には
だけだと押し切られてしまうので、②のようにエースを2体選出していきます。
どちらの選出でも先行ダイマックスしてしまうと後ろから出てくるダイマックスに押し切られることが多かったので、余程刺さっているケース以外は控えていました。
vs軸
+
+@1
構築相性有利ですが、ジオコントロールからの攻撃でが押し込まれてしまうため、立ち回りには注意が必要です。
相手には常に
か挑発の入っていない
を対面させるよう注意して立ち回っていきます。
不利対面を作ってしまった場合にはジオコントロールに対してを後出しし、相手のダイマックスを切らせて後続のポケモン切り+ダイウォールでダイマックスを枯らし切り返します。
vs軸
+
+
or
ミラーのため構築相性は五分です。
の甘える、
のリフレクター黒い霧で起点を回避しつつ、隙を見て
を通しに行きます。
だと相手に先に
を展開された場合の切り返しが困難になるので、優先度としてはダイマックスターン稼ぎの身代わりを持つ
の方が高いです。
vs軸
+
+@1(TODのために
優先)
構築相性は不利寄りです。聖なる炎の機嫌次第です。
基本的にと組まれていたので、
のリフレクターから
を通しに行くケースが多かったです。
の特殊耐久が高過ぎるので
を通すのは厳しいです。
軸は受けよりの構築が多かったので、数的有利を取って
で詰めに行くのが基本方針です。
⭐︎対処に注意が必要なポケモン
挙げ始めるとキリがないので特にきつかったものだけ。
1,
元々はをHBの特殊氷技持ちで使用していたためそこまで重くなかったですが、選出率が高くなかったため記事に記載の物理珠
に変更したところ重くなってしまいました。
のリフレクター+黒い霧で起点回避し裏のエースを通すか、エースを先に展開して上から縛る立ち回りを意識します。
2,
軸を使う以上こいつらが重くなるのはしょうがないです。これらポケモンと
の対面が出来ると、宿り木の種が安定行動になってしまいます。こいつらを相手にする時だけは歌う
を使いたい衝動に駆られました。
はどう足掻いても通せないので、
を先に展開して押し切るしかないです。
に対しては数的有利さえ取れば
でTODを仕掛けることも出来るので、そこも意識して行きます。
【最終結果】
S25の最終結果は最終レート2044、最終順位23位でした。
昨シーズン勝ち切れずに悔しい思いをしたので、序盤から考察し続けていたこの構築で、ある程度の結果を残すことが出来て嬉しいです。
昨シーズンはを始めとして色々な禁止伝説に手を出しすぎて、構築の完成度を上げきれなかったのが不振の原因と考え、今シーズンは一貫して
軸のサイクルパを使い続けていました。特に龍の舞
+リフレクター
は1ヶ月使い続けたので、シーズン終盤ではかなり安定した立ち回りが出来ていたと思います。
ただ、昨シーズンの経験も無駄にはなっていないと思います。特に、使用者目線の立ち回りを学べたことは、対
軸の対戦で非常に役に立ったと考えています。
ここまで長文にお付き合い下さりありがとうございました。
何か質問等あればツイッター(https://twitter.com/LY95_sunny_poke)までお願いします。