【S32 最終24位 最終レート2024】壁イベルネクロ詰めサイクル

今回はランクマッチS32で使用し最終24位の結果を残せた構築の記事となります。何か質問等あればツイッター(https://twitter.com/LY95_sunny_poke)までお願いします。

 

【目次】

内部リンクをつけていますので適宜ご活用ください。

○並び

○構築コンセプト

○構築経緯

○個体紹介

 1,日食ネクロズマ@ゴツゴツメット

 2.イベルタル@アッキのみ

 3,オーロンゲ@光の粘土

 4,サンダー@命の珠

 5,ガマゲロゲ@食べ残し

 6,メタモン@こだわりスカーフ

○選出パターン

○対処の難しいポケモン

○最終結果と振り返り

 

【並び】

並びはこちらとなります。(参考にレンタルも貼り付けます)  

 

○各ポケモン実数値、努力値

f:id:csunny:20220220055343j:plain日食ネクロズマ

204(252)-177-194(236)-134(4)-130(4)-89(12) 

イベルタル

223(172)-x-155(204)-151-118-136(132) 

オーロンゲ

201(244)-140-111(204)-x-113(60)-80 

サンダー※特性プレッシャー

165-x-106(4)-194(252)-110-152(252) 

ガマゲロゲ※特性貯水

205(196)-135(60)-95-x-127(252)-94 

f:id:csunny:20220220061133j:plainメタモン

155(252)-x-88(156)-x-89(100)-47 

 

【構築コンセプト】

①壁展開からの サイクルで相手を詰ませる

 サイクルを突破してくる相手をf:id:csunny:20220220061133j:plainで切り返す

 

【構築経緯】 

①軸の選択:オーロンゲ始動の壁展開からの瞑想日食ネクロズマによる詰め、全抜き

現在の環境で自然に禁止伝説2体の選出を出来る組み合わせを考えた時に、非ダイマックス状態でも最低限のクッション性能を維持出来、環境トップのザシアンに強いHBベースの日食ネクロズマを採用すると相方の禁止伝説の自由度が上がると考え、軸として固定してS32は対戦していきました。

型としては詰めと全抜き性能を両立出来る瞑想型とし、相手の積み展開を悪戯心挑発で阻害できる両壁オーロンゲからの壁展開で補助することとしました。

瞑想日食ネクロズマが苦手とするポケモンとしては主に以下のようになるため、これらを対策出来るポケモンとなるよう意識して周りを固めて行きました。

等の搦手を用いるポケモン

の特殊高火力ポケモン

 

②相方の禁止伝説の選択:搦手に強いアッキイベルタル

相方の禁止伝説としてはムゲンダイナも試していましたが、最終的には日食ネクロズマの苦手なバドレックス(黒馬)に強く、地面の一貫も切れるイベルタルに落ちつきました。

型としては、ジガルデ、テッカグヤ等の搦手対策となれる挑発を入れることができ、ジガルデが命の珠のアタッカーだった場合にも対応出来るアッキのみ型としました。

 

③補完枠1:積み展開への切り返しのためのメタモン

瞑想ネクロズマ、アッキイベルタル共に一度展開を作ってしまえば、突破するために相手に積み技を強要させられるケースが多いので、それを逆手に取って切り返すスカーフメタモンを採用しました。HBベースの日食ネクロズマだと隙を見せると対処が難しいゼルネアスや、イベルタルが唯一苦手な物理アタッカーのザシアンにも強く、イベルネクロとの相性は良好でした。

 

④補完枠2:カイオーガ対策HDベースガマゲロゲ

イベルネクロを軸として使用する際の最大の障害となるカイオーガ対策については、身代わり瞑想持ちのカイオーガが一定数存在したため、HB特化のカイオーガの身代わりを地震で破壊できるところまでAに割いたHDベースの貯水ガマゲロゲを今回は採用しました。単体でカイオーガ対策となれるので、壁を絡めた選出を強要されず、選出の幅が広がりました。

 

⑤補完枠3:イベルタル軸に通すエースのサンダー

最後にここまでで重めのイベルタル軸に通すエースとなり、瞑想日食ネクロズマで突破が難しいルギアをアタッカーであっても後出しから対策することの出来る命の珠プレッシャーサンダーを採用し、構築が完成しました。

 

【個体紹介】 

1,日食ネクロズマf:id:csunny:20210710111017p:plain

特性:プリズムアーマー

持ち物ゴツゴツメット

技構成:メテオドライブ/アシストパワー/瞑想/月の光

性格:呑気(B↑S↓)

実数値:204-177-194-134-130-89

努力値:252-0-236-4-4-12

 

⭐︎調整意図

HB→A特化f:id:csunny:20211001133347p:plainのA+1インファイト確定3発

CD→余り振り分け/瞑想での効率意識の偶数

S→4振り抜き

 

⭐︎持ち物について

イベルタルとサイクルを回していく際に、ザシアンをサイクル下で削れるゴツゴツメットとしました。全抜き性能の上がる弱点保険とは入れ替えながら使っていました。

 

⭐︎技構成について

ザシアン軸に対してサイクルを形成するための回復技として月の光、積み技は特殊耐久も同時に上げることの出来る瞑想、攻撃技は範囲よりも火力重視でタイプ一致の2つとしました。ダイスチル媒体となる鋼技は特性貫通効果も強力なメテオドライブとして、エスパー技は瞑想と合わせてラッキー、ナットレイを突破出来るアシストパワーとしました。

今回は他のポケモンでのコスモパワームゲンダイナの突破が難しいので、ネクロズマで突破出来るよう積み技はコスモパワーではなく瞑想としました。

 

⭐︎採用理由

ザシアン受け兼全抜きエースとしての採用です。

今回は相方のイベルタルが特殊方面に厚い型ではないため、特殊耐久をダイマックス無しで上げることの出来る瞑想型としました。

ナットレイテッカグヤ等の身代わり持ちの宿り木勢や、とぐろを巻くジガルデ、吹き飛ばしルギア等不利を取るポケモンは多いですが、それらのポケモンには今回採用のイベルタルが強いので、自然と禁止伝説2体選出を出来るところが相性良好でした。

龍の舞型でないため素早さを上げられないことから被弾回数は増えがちで、急所のリスクは高くなりがちですが、壁と合わせることで詰ませを行える範囲が異常に広いので、そのリスクを差し引いてもこの型を採用する価値はあると考えています。

 

2,イベルタルf:id:csunny:20220220060950j:plain

特性:ダークオーラ

持ち物:アッキのみ

技構成:悪の波動/デスウイング/挑発/羽休め

性格:図太い(A↓B↑)

実数値:223-x-155-151-118-136

努力値:172-0-204-0-0-132

 

⭐︎調整意図

H→16n-1最大値

B→A特化のダイバーン乱数2発(1.2%)

S→余り振り切り/S+1で準速抜き

 

⭐︎持ち物について

物理アタッカーに対して詰ませを行えるアッキのみを持たせました。この持ち物により立ち回り次第で羽休めと合わせて抜群技であっても受け切れるようになります。

 

⭐︎技構成について

攻撃技は一致技の悪の波動とデスウイングとして、補助技は搦手を防ぐための挑発、体力管理のための羽休めで確定です。構築全体で特殊アタッカーが重めなので、悪の波動→バークアウトで使っていた時期はありましたが、流石に火力が低過ぎたので最終的には悪の波動となりました。

 

⭐︎採用理由

バドレックス(黒馬)対策は勿論のこと、ジガルデ、ルギア等の搦手を用いるポケモンと、ザシアン以外の全物理アタッカーが役割対象です。ホウオウに対しても出して行って、挑発と合わせて削って後続の圏内に入れて行きます。

S32では主にラッキーへの対策としてイベルタルに挑発を入れることは決めていて、命の珠や弱点保険等様々な持ち物を試していましたが、ジガルデのとぐろ型と龍の舞型の両方に対応出来る点を評価してアッキのみに落ちつきました。ジガルデの型を読み違えて命の珠持ちに龍の舞をされた場合でも、ダイジェット→ダイウォール→ダイジェットと入れば切り返せます。

ザシアン以外の全物理アタッカーが役割対象というのは決して誇張ではなく、択を合わせればゼクロムにも抗えます。実際に最終日にはゼクロムを2回討伐する活躍を見せてくれた、今回のMVP枠です。

 

3,オーロンゲf:id:csunny:20220401153000p:plain

特性:悪戯心

持ち物:光の粘土

技構成:ソウルクラッシュ/挑発/リフレクター/光の壁

性格:慎重(C↓D↑)

実数値:201-140-111-x-113-80

努力値:244-0-204-0-60-0

 

⭐︎調整意図

H→奇数最大値

B→A特化f:id:csunny:20220220060950j:plain命の珠ダイジェット乱数1発(6.3%)

D→C特化f:id:csunny:20220220060950j:plainの命の珠ダイジェット確定耐え

 

⭐︎持ち物について

壁ターンを8ターンに延長する光の粘土を持たせました。この持ち物でないと、特に日食ネクロズマイベルタルのサイクルを回す際に壁ターンが足りなくなりがちです。

 

⭐︎技構成について

構築コンセプトの両壁、積み展開を阻害する挑発までは確定として、攻撃技には今回はイベルタルへの打点としてソウルクラッシュを採用しました。

 

⭐︎採用理由

壁張り要員としてS28-31より引き続き採用しました。もう完全に信頼し切ってます。

①特性の悪戯心による先制での壁貼りでダイジェットのS上昇関係なく壁展開可能(ダイジェットに対し後出しして壁展開で切り返せる)

②挑発での積み展開の阻害が可能

③タイプ上バドレックス(黒馬)に後出しが可能

となる点が他の壁張り要員と比較してのメリットとなります。

特に②が非常に重要で、他の壁要員と異なり加速バトンのような素早さ上昇が絡んだギミック構築にも展開を許しません。

欠点としては壁展開が読まれやすいくらいで、このポケモンの壁要員としての性能は頭一つ抜けていると考えています。

 

4,サンダー

特性:プレッシャー

持ち物:命の珠

技構成:放電/暴風/身代わり/羽休め

性格:控えめ(A↓C↑)

実数値:165-x-106-194-110-152

努力値:0-0-4-252-0-252

 

⭐︎調整意図

B→余り/からの被ダメを少しでも減らす目的

C→特化

S→意識の準速

 

⭐︎持ち物について

ダイマックス時の火力を底上げする命の珠を持たせました。ダイジェット+ダイサンダーでザシアンを落とすためにはこの持ち物を持たせる必要があります。

 

⭐︎技構成について

麻痺の追加効果が強力な放電、ダイジェット媒体の暴風は確定として、残りの技はPP枯らしの動きが強力な身代わり+羽休めとしました。熱風が欲しい場面はそれなりにありましたが、それ以上にダイマックス終了後に身代わり連打で相手のダイマックスターンを枯らす動きが取れるようになるのが優秀過ぎました。

 

⭐︎採用理由

主にイベルタル軸に出すエースとして採用しました。構築単位で対処が難しいアタッカールギアも飛行+地面の範囲であることが多く、瞑想を積みきられてもエアロブラストのPPを身代わり+羽休めで枯らせるので、基本的には有利を取れます。

今期は役割対象のイベルタル軸がサイクルというよりは対面気味に組まれていることが多く、相手のダイマックスを上手くかわせば後発ダイマックスサンダーの通りが良かったのは追い風でした。

S32ではサンダー受けとしてはラッキー、バンギラスが採用されていることが多く、構築内にイベルタルもいることからこの2体がいる場合にはほぼ確定で選出されていましたが、その2体をイベルタルで強引に削ってサンダーの圏内に入れる役割集中のような立ち回りをすることが多かったです。

日食ネクロズマが苦手なテッカグヤにも明確に強く、構築の穴を上手く埋めてくれました。

 

5,ガマゲロゲ

特性:貯水

持ち物:食べ残し

技構成:アクアブレイク/地震/守る/毒毒

性格:意地っ張り(A↑C↓)

実数値:205-135-95-x-127-94

努力値:196-60-0-0-252-0

 

⭐︎調整意図

HD→C特化のダイアイス天候ダメージ込み乱数2発(14.8%)

A→HB特化の身代わりを地震で確定破壊

 

⭐︎持ち物について

体力管理のしやすい食べ残しとしました。守るとの相性も良好です。

 

⭐︎技構成について

攻撃技は一致技としてアクアブレイク地震を採用し、補助技は崩しのための毒毒と、毒毒と相性が良く、相手のダイマックスターン枯らしにも使える守るを採用しました。ステルスロックも欲しかったですが、技スペースがありませんでした。

 

⭐︎採用理由

カイオーガ対策としての採用です。食べ残し身代わり瞑想型まで考えると一番安定すると考えています。他にも毒毒によりルギア、ラッキー等の耐久ポケモン相手の崩しも担えることが他の水地面タイプの水無効勢と比較して優秀でした。

Aにもそれなりに割いているのでダイマックス適正も高く、日食ネクロズマと組み合わせることでダイマックスサンダーの誤魔化しも出来るといったように構築内の他のポケモンとの相性も良いため、カイオーガのピンポイントな対策枠に見えて、選出して腐ることは少なかったです。

 

6,メタモン

特性:変わり者

持ち物こだわりスカーフ

技構成:変身

性格:生意気(D↑S↓)

実数値:155-x-88-x-89-47

努力値:252-0-156-0-100-0

 

⭐︎調整意図

H→振り切り

BD→D>Bとなる範囲でなるべくBが高くなるよう調整

S→最遅

ミラー意識で最遅とし、相手のメタモンにコピーされた場合に悪あがきのダメージを抑えられるようDL調整を崩さない範囲でBを伸ばしました。本当はA0まで粘るべきですがそこまでの気力はありませんでした。

 

⭐︎持ち物について

変身時の同速勝負を最低限にするためのこだわりスカーフを持たせました。

 

⭐︎技構成について

変身しか覚えません。

 

⭐︎採用理由

軸のサイクル選出を崩しにくる、積み構築への汎用性のある対策枠としての採用です。このポケモンを入れるだけで、相手のザシアン+禁止伝説アタッカー+対面駒という一番パワーのある選出を咎める事が出来、相手に受け駒の選出を強要出来るところが特に優秀です。

欠点であるHPの低さを補えるため壁展開とのシナジーも高く、日食ネクロズマイベルタルに次ぐ第三のエースとしても活躍してくれました。

 

【選出パターン】

サイクル選出の日食ネクロズマイベルタルをメインとして、壁で補助するためのオーロンゲか、積み展開を切り返すメタモンを残りの1体として選出するケースが多かったです。

以下に代表的な並びへの選出と簡単な立ち回りを記載していきます。全部書き出していくとキリがないので基本選出から外れがちなものメインです。

 

vsザシアン+バドレックス(黒馬)軸

こちらの選出 or 

基本的にはイベルネクロでサイクルを回して行きます。

オーロンゲの壁張りでサイクルを補助して回し切るのが基本ですが、メタモンが重く見える構築相手にはメタモンを選出して行き、サイクルで削った後でイベルかネクロのどちらかを切って、コピーザシアンもしくはコピーバドレックス(黒馬)を通す動きをすることもありました。

今期はメタモンを舐め気味のザシバド構築が多く、メタモンの選出機会は多かったです。

 

②vsザシアン+カイオーガ

こちらの選出: 

初手はザシアン警戒で日食ネクロズマメタモンから入ります。カイオーガにはガマゲロゲ後出しがある程度安定するので、そこを起点に攻撃技や毒毒で相手に負荷をかけて行き、最終的にコピーメタモンを通していくイメージで立ち回ってました。

雨下だと月の光の回復量が落ちるので、この構築に対しては日食ネクロズマはザシアンに対するクッションにしかならないことには注意が必要です。

 

③vsザシアン+イベルタル

こちらの選出

壁下でダイマックスサンダーを通す、もしくは先にイベルタルダイマックスを切らせて後発でサンダーを通すことを目指します。

サンダー、日食ネクロズマとオーロンゲの組み合わせで悪技と飛行技の一貫は切れていて、イベルタル側に一貫する打点がないため、択を上手く合わせればギリギリサイクルは成立します。

 

④vsホウオウ軸

こちらの選出:

イベルネクロでサイクルを回して削って行き、最終的にサンダーを通すことを狙います。ホウオウも技構成次第ではアッキイベルタルで突破可能ですが、突撃チョッキのマジカルフレイム持ちも多かったので、選出段階ではサンダーを通すのを目標としていました。

 

【対処の難しいポケモン

メタモンを入れてはいるものの、明確な受けを入れていないので不利対面を作ると挽回が難しく、苦しい立ち回りを強いられていました。

数的有利を取って日食ネクロズマで詰め切るか、イベルタルを展開して雷撃と龍舞の択に持ち込んでいました。

メタモンの圧力で相手は電気技と積み技を容易には選択出来ない点は意識して立ち回っていきます。

 

【最終結果と振り返り】 

S32は最終順位24位、最終レートは2024でした。

 

最終日の朝5時時点でこのレートまで上げられていたので久しぶりに上位を目指して潜って行きましたが、1勝した後で相性不利のゼクロム入り構築に負けて、そこから2連勝して順位を戻したところで集中力の限界を感じて終了としました。明確に厳しい構築が有る状態で1ロム特攻するのは精神が持たなかったです。

 

S33は禁止伝説2体ルールの最後のシーズンとなるので、後悔のないよう、構築を仕上げてどんな結果になろうとも最後まで潜り続けようと思います。

 

ここまで長文にお付き合い下さりありがとうございました。