今回はランクマッチS28で使用し最終51位の結果を残せた構築の記事となります。
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【目次】
内部リンクをつけていますので適宜ご活用ください。
【並び】
並びはこちらとなります。(参考にレンタルも貼り付けます)
【構築コンセプト】
○壁下でのサイクルを回す
○での壁貼りからでの積みサイクルを展開する
【構築経緯】
①軸の選択
を始めとする特殊アタッカー全般に対して安定するDSチョッキの使用感が良かったので、今回はこのポケモンを中心とするサイクルを軸として考えていきました。サイクルの相方としては、を軸にするに当たって最大の障害となるに明確に有利なを選択しました。ただ、は物理受けとして運用するには心許ない耐久値となるため、による壁貼りで補助することとしました。(の採用理由は個体紹介で記載)
②ネクロズマの型選択
①の軸にが一貫しているので、もう1体の禁止伝説ポケモンとしてはその対策としてを採用しました。当初はと組ませることを考えてHBベースの回復技持ちで採用していましたが、と役割が被ること、の裏にいるポケモン(等)でこちらのが止められてしまい、サイクル戦で不利を取る展開が多発したことから、突破力の高い3Wの命の珠持ち龍の舞型に変更しました。この時点でのサイクル選出との積み展開の2軸の構築となりました。
③対ザシアンオーガ軸の処理ルートの確保
ザシアンオーガ軸のに絶対零度や瞑想持ちの個体が増加しており、を水無効勢で受け流しつつサイクルを回すという展開は通用しなくなっていたので、裏によくいたにも壁込みで強い駒として悪巧みを採用し、と合わせて受けに回るのではなく攻めて打ち勝つことを目指しました。
④補完枠の選択
最後の1枠の補完枠としては、ここまでで対処が難しい入り受けループに対する回答となり、壁とも相性の良い両刀龍の舞を採用し、構築が完成しました。
【個体紹介】
1,ネクロズマ(黄昏の鬣)
特性:プリズムアーマー
持ち物:命の珠
性格:意地っ張り(A↑C↓)
実数値:199-201-147-x-129-129
努力値:212-44-0-0-0-252
⭐︎調整意図
H→10n-1最大値
A→H236B4をA+1ダイスチルで乱数1発(68.8%)/A+1ダイロックでB4乱数1発(93.8%)
S→準速/S+1で大体の耐久振りの上を取れる
一般的な命の珠はダイマックス を落とす確率を上げるためにA特化とする場合が多いですが、この構築では軸相手にこのポケモンを出すことがほとんどなかったのでHSベースの配分としています。
耐久、素早さともに明確な仮想敵がいる訳ではないですが、壁下で起点に出来る範囲が広がり、ミラーでも大体上を取れていたので使用感は良かったです。
⭐︎持ち物について
突破力を高めるために命の珠を持たせました。
⭐︎技構成について
積み技は素早さも上げることで全抜きを狙える龍の舞とし、攻撃技は物理耐久を上げるダイスチル媒体となる鋼一致技のメテオドライブ、特殊耐久を上げるダイアース媒体となり、ミラーの打点にもなる地震、への打点のロックブラストの3つとしました。ロックブラストはへの打点となるエスパー技のフォトンゲイザーやサイコファングにすることも考えましたが、への最大打点になることもありS28中の変更には踏み切れませんでした。
⭐︎採用理由
高火力の全抜きエースとしての採用です。耐久、火力共に優秀で、選出画面で厳しい構築は壁と合わせてこのポケモンで強引に突破していました。
S27では入りの構築に対してHBベースの配分で万能傘を持たせて、水無効勢とある程度サイクルを回した後で全抜きを狙っていきましたが、構築経緯にも記載の通り絶対零度や瞑想でそのサイクルを崩してくる展開が多発したので、命の珠を持たせて突破力を高めることでサイクルを回すことなく一気に攻めきることとしました。
個人的にこのポケモンを採用して一番良かった点はHBベースでは天敵となる相手に一度展開してしまえば止まらないことでした。禁止伝説環境は今までずっとに苦戦していたので、本当に有難かったです。
2,イベルタル
特性:ダークオーラ
持ち物:突撃チョッキ
性格:控えめ(A↓C↑)
実数値:201-135-115-176-144-149
努力値:0-0-0-68-204-236
⭐︎調整意図
HD→無補正C252振りの命の珠威力140ダイサンダー乱数1発(6.3%)/控えめC244振りの命の珠ダイジェット乱数2発(10.9%)
C→残り振り切り/H252振りをダイアークで確定
S→S+1で最速抜き
Hには努力値を振らずにDに振り切ることで、デスウイングの打ち合い時に有利に働きます。
※vsミラー
①特化珠デスウイング被ダメ:55〜66
②無補正C252振り珠デスウイング被ダメ:51〜60
③無振りへの与ダメ:67〜81 ※回復量50〜60
→無補正C252振り珠デスウイングにはほぼ回復が追いつき、特化だと少しずつ体力が減っていくものの、ダメージレースには打ち勝てます。
⭐︎持ち物について
特殊耐久を底上げする突撃チョッキを持たせました。
⭐︎技構成について
一致技の悪の波動とデスウイング、の打点として熱風までは確定で、最後の一枠には今回はへの打点となるきあいだまを採用しました。命中率に難はありますが、このポケモンは入りにはほぼ絶対選出となるため、対応範囲を広げるために必須級の技でした。
⭐︎採用理由
特殊受け兼特殊アタッカーとしての採用です。突撃チョッキを持ちながらデスウイングにより擬似的な回復技を持てるのはこのポケモンにしかない特徴となります。
調整意図に記載の通り、の命の珠ダイサンダーを耐えるので、ダイマックスの切り合いを制することが出来ます。控えめダイサンダーは乱数不利ですが、控えめの場合には耐久振りでSを抑えていることが多く、今回のDS振りであれば基本的に上を取れていたため問題ありませんでした。
また、相手のに対してダイマックス無しでは基本的に突破されないので、対面でデスウイングから入って相手のダイマックスを見てからこちらの行動を決めることが出来ます。裏のポケモンを切ってからこちらのダイマックスを通すか、そのままこちらのを切って裏のポケモンを通しにいくかは展開次第で決めます。
3,ヌオー
特性:天然
持ち物:ゴツゴツメット
技構成:冷凍ビーム/毒毒/蓄える/自己再生
性格:図太い(A↓B↑)
実数値:201-x-147-85-90-55
努力値:244-0-228-0-36-0
⭐︎調整意図
H→奇数最大値
B→A特化のじゃれつく確定2耐え
C→無振り/H252振り、慎重H236D164振りの身代わりを冷凍ビームで確定破壊
D→無補正C252振りの命の珠ダイジェットD+0→D+1状態で確定2耐え(壁下で対面から蓄えるで起点に出来る)
⭐︎持ち物について
受け出し時にを削るためにゴツゴツメットを持たせました。今回のはに打点を持たないためこの持ち物で確定です。
⭐︎技構成について
回復技の自己再生は確定として、壁下で要塞化を図るための蓄える、対面で交代読みで打って負担をかける技として毒毒を採用しました。攻撃技としてはアッキの身代わりを破壊出来る冷凍ビームを採用しました。の身代わりも確定破壊出来るので、軸に対して数的不利を取る選択肢を取れるようになるという利点もあります。(地震ワンウェポンだと身代わりを破壊できないのでTODが成立してしまう)
⭐︎採用理由
受け兼壁と合わせての積みアタッカーの誤魔化し枠としての採用です。当初は詰ませ性能の高い滝登り/呪い/ど忘れ/自己再生の型で使用してましたが、この型であると受けとして運用していく際に裏にかける負担が低すぎたので、毒毒で負担をかけていける蓄える型に落ち着きました。
冷凍ビームワンウェポンの使用感はかなり良かったです。対面は特化じゃれつくを考えると基本的に自己再生しか押せず、交換を読める時は毒毒を打っていたので攻撃技を押すタイミングが元々ないからです。への打点がなくなること、の身代わりを破壊出来なくなることの2点だけが問題でした。
4,オーロンゲ
特性:悪戯心
持ち物:光の粘土
性格:慎重(C↓D↑)
実数値:201-140-109-x-115-80
努力値:244-0-188-0-76-0
⭐︎調整意図
H→奇数最大値
B→無補正A252振りの命の珠ダイジェット乱数1発(6.3%)
D→C特化の命の珠ダイジェット乱数1発(6.3%)
⭐︎持ち物について
壁ターンを8ターンに延長する光の粘土を持たせました。
⭐︎技構成について
構築コンセプトの両壁、積み展開を阻害する挑発までは確定として、攻撃技にはパワーウィップを採用しました。初手から瓦割りで壁展開を防ぎにくる物理を咎められること、を大きく削ることが出来るのが優秀でした。
⭐︎採用理由
今回の壁貼り要員です。以下の性能を評価しての採用となります。
①特性の悪戯心による先制での壁貼りでダイジェットのS上昇関係なく壁展開出来る(ダイジェットに対し後出しして壁展開で切り返せる)
②挑発での積み展開の阻害が可能
③タイプ上に有利なため後出しが可能
攻撃技のパワーウィップは範囲が狭くなりますが、と同じくこのポケモンの攻撃技も飾りみたいな扱いなので、特に困ることはなかったです。(このポケモンの行動としては両壁貼って裏に引く、もしくは挑発で起点回避して退場して裏につなぐ、なので攻撃技を打つ機会がそもそも少ない)
使用感は非常に良かったですが、②の積み展開の阻害というのが曲者で、での展開後や、壁展開からであればある程度読めますが、情報がない初手からいきなり積み技をされると対処が難しいです。これは相手の構成依存なので基本安定しません。
特に対への立ち回りが不安定となってしまいます。今まで壁貼りとしてはのようにに圧力をかけられるポケモンを使って来たので、壁貼りの前で瞑想を積まれる展開を経験したことがなかったのが仇となりました。本当に壁要員の選定は難しいです。
5,ウォッシュロトム
特性:浮遊
持ち物:ラムのみ
性格:控えめ(A↓C↑)
実数値:157-x-139-151-128-114
努力値:252-0-92-100-4-60
⭐︎調整意図
HB→A特化のじゃれつく乱数1発(6.3%)
C→残り振り切り
S→準速抜き
⭐︎持ち物について
のあくび展開への対策としてラムのみを持たせました。
⭐︎技構成について
積み技の悪巧み、一致技のハイドロポンプと電気技までは確定です。電気技はサイクル下で雑に打って麻痺を狙える放電としました。最後の一枠には水無効枠に対しても選出を渋らなくて良いようにあくのはどうを採用しました。
⭐︎採用理由
技範囲優秀な特殊の積みエースとしての採用です。の並びに壁込みで強い駒となり、に対しても耐性上有利なので出していけます。
frontier優勝決定戦でアーモンドさんが使っていて使用感が良さそうだったので久々に採用しました。投入は最終日3日前からでしたが、元々壁+は冠環境でずっと使い続けていた並びであったので、違和感なく運用していくことが出来ました。
ラムのみはの挑発から展開する関係上、腐る場面が多かったので、オボンのみ等他の持ち物を持たせてみても良かったかもしれません。
6,カイリュー
特性:マルチスケイル
持ち物:弱点保険
技構成:ダブルウィング/逆鱗/大文字/龍の舞
性格:意地っ張り(A↑C↓)
実数値:173-202-116-108-121-127
努力値:52-236-4-0-4-212
⭐︎調整意図
HB→A特化の鉢巻冷凍パンチ乱数1発(6.3%)
A→無振りをA+1ダブルウイングで乱数2発(76.2%)
S→S+1で最速抜き
⭐︎持ち物について
今回は弱点保険を持たせました。メジャーな持ち物ですが、最近は命の珠を持たせたが多く、あまり警戒されることがなかったです。壁と合わせることで発動機会は多いです。
⭐︎技構成について
積み技の龍の舞と一致技のダブルウイング、逆鱗までは確定として、最後の一枠にで止まらないよう特殊炎技の大文字を採用しました。
⭐︎採用理由
主に軸に通していく物理の積みエースとしての採用です。この構築で壁無しでに勝てる貴重な駒となるので、意外に選出率は高かったです。特性のマルチスケイルにより対面性能が高いので雑に出してもある程度活躍してくれます。
【選出パターン】
サイクル選出の「」か積み展開の「+から2体」のどちらかを相手に合わせて選出して行きます。
以下に代表的な並びへの選出と簡単な立ち回りを記載していきます。(全部書き出していくとキリがないので一部だけです)
①vs/
こちらの選出:
のゴツゴツメットでを削ってを通すのが基本方針です。に対してを釣り交換で合わされても後出しから壁展開への移行が可能です。ステルスロックがきついのでの展開をなるべくで阻止するよう意識していました。
②vs
こちらの選出:
対面はリフレクターからに、対面は光の壁からに繋いでいきます。剣の舞、瞑想には挑発を合わせたいです。(難しい)
③vs
こちらの選出:
壁展開からを通すかで詰ませることを狙います。初手は大体なのでではなくから出します。
【最終結果と振り返り】
S28は最終順位51位、最終レート2033でした。
今回の構築の良かった点としては以下の通りです。
・、にで選出を固定化し安定感を出すことが出来た。
・珠の採用でミラーと相手に有利を取れた。
・展開をサイクルと積みの2軸で用意しているため、柔軟な対応が可能だった。
逆に反省点としては以下の通りです。
・が構築単位で重い。を先に展開するしか勝ちルートがない。
・2軸の選出パターンがある=選出の難易度が高く、最終日の疲労の蓄積と共に選出が崩壊。前期ののような対面選出を組み込むべきだった?(疲れた時に逃げとして使える選出として)
S29ではまず上記の反省点を修正していこうと考えます。
ここまで長文にお付き合い下さりありがとうございました。