今回はランクマッチS27で使用し最終21位の結果を残せた構築の記事となります。
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【目次】
内部リンクをつけていますので適宜ご活用ください。
【並び】
並びはこちらとなります。(参考にレンタルも貼り付けます)
【構築コンセプト】
○壁下で(強引に)のサイクルを回す
【構築経緯】
①軸の選択
相手の禁止伝説枠への対処を考えた時に、以外の禁止伝説に互角以上に渡り合える高火力エースのと、に強めのクッション枠のの組み合わせであるイベルネクロ軸が一番対応範囲を広くする事が出来ると考え、軸として今回選択しました。
②エスバサンダー対策の壁展開
イベルネクロ軸を使用する上で、一般枠でありながらにダイマックスの打ち合いで勝て、に高火力の打点を持つこの2体は最優先で対策すべきポケモンです。ただ、vsの相性関係はダイマックスのタイミングをずらせば対処出来るレベルの曖昧なものであるため、壁下で底上げした耐久値を盾に相手のダイマックスを凌ぎ、こちらの後発ダイマックスを通しに行くルートで対処しにいきました。今回は壁貼りとしてはを選択しました。(の採用理由は個体紹介の項で記載)
③対ザシアンオーガ軸の処理ルートの確保
に一貫する水技を打て、雨降によりの回復を阻害してくると、に耐性を持つ高火力物理アタッカーのの組み合わせであるザシアンオーガ軸も明確な対策を用意しないとイベルネクロ軸では対処が難しいです。
今期は対面的なザシアンオーガ軸が多かったので、従来の軸と同じく起点を作って龍の舞を通す展開で対処していきました。起点作りとしては、スカーフを考えるとでの壁貼りが安定しなかったので、のどちらに対しても仕事することが可能な電気玉を採用しました。
④補完枠の選択
残りの2枠は補完枠となります。
まず、軸のを見て選出されやすい地面枠に圧力をかけられ、選出時に不利を取らないポケモンとしてを採用しました。ここまでで厳しい入り受けループに対する処理ルートの一つにもなれます。
次に、軸のサイクルを崩しにくる積み構築への対策としてを採用しました。岩技抜群ので受ける都合上、ステルスロックを絡められるとサイクルを回すことが難しい入りへの選出の選択肢も広がります。
上記の採用理由では他にも当てはまるポケモンはいますが、本環境で相手の構築にがいると選出出来ないでは選出率がガタ落ちしてしまうため、対面で最低限仕事を出来ることを前提として選択したことから、補完枠はこの2体となりました。
【個体紹介】
1,ネクロズマ(黄昏の鬣)
特性:プリズムアーマー
持ち物:万能傘
性格:腕白(B↑C↓)
実数値:198-177-188-x-129-112
努力値:204-0-188-0-0-116
⭐︎調整意図
HB→A特化のA+1インファイト乱数2発(18.4%)/A特化の命の珠キョダイカキュウ壁下で乱数2発(7.4%)
HD→C特化の命の珠威力140ダイサンダーのダメージ153〜183(壁下であれば月の光で受けきれる)
A→無振り/A+1ダイサイコでB4振り確定1発、HBをダイサイコ+フィールド下ダイサイコで乱数2発(2回とも最低乱数を引かなければ落とせる)
S→S+1で最速100族抜き
この構築記事の個体を流用しました。のインファイトの乱数を考えるとこの配分から動かせませんでした。
⭐︎持ち物について
入りの構築に対しても選出出来るよう、雨下での水技の威力を低減し、月の光の回復量を確保出来る万能傘を持たせました。
⭐︎技構成について
軸に対してサイクルを形成するための回復技として月の光、積み技は相手との素早さ関係を逆転させられる龍の舞、攻撃技は範囲よりも火力重視でタイプ一致の2つとしました。ダイスチル媒体となる鋼技は特性貫通効果も強力なメテオドライブとして、エスパー技は壁展開に強くなり、物理ダイサイコとしても強力なサイコファングを採用しました。
⭐︎採用理由
をある程度受け流しつつ、攻め駒としても運用出来るのはこのポケモンの唯一無二の性能だと考え、採用しています。構築経緯にも記載の通り、ザシアンオーガ軸に通すエースにもなります。
ただ、従来の竜王戦ルールと異なり禁止伝説2体ルールであると、の裏から高火力の禁止伝説アタッカーが飛んで来てすぐに崩されてしまうので、受けに回るのは最低限として、からの壁展開やの麻痺撒き+ステルスロックから早めに攻めに転じることを意識していました。
壁下のこのポケモンの耐久は異常の一言で、A特化の命の珠キョダイカキュウを高確率で2耐えするので後出しが成立します。
また、万能傘の効果でダイバーンが晴れ状態でも火力が上がらないため、壁下であれば命の珠の全ての攻撃を受け切る事が出来ます。
2,イベルタル
特性:ダークオーラ
持ち物:タラプのみ
技構成:悪の波動/デスウイング/挑発/羽休め
性格:臆病(A↓S↑)
実数値:217-135-116-167-119-166
努力値:124-0-4-124-4-252
⭐︎調整意図
HB→A特化の命の珠キョダイカキュウ乱数1発(6.3%)
HD→無補正C252振り命の珠のダイジェット+D+1状態でのダイジェット2発を上からの羽休め連打で耐える(先行ダイマックス想定)
C→残り振り切り/H252振りをダイアークでステルスロックダメージ込み乱数1発(93.8%)
S→最速
今回はへのダイアークの威力を重視してCに振っていますが、H252D4振りであればC特化命の珠のダイジェット+D+1状態でのダイジェット2発を上からの羽休め連打で全て最高乱数の場合を除き耐えるので、を他で対策出来るようであれば配分はH252D4S252が良さそうです。
ただ、あまりCを削りすぎると単純にダイマックス時の性能が落ちてしまうため、環境と相談といった感じです。
⭐︎持ち物について
特殊アタッカーとの打ち合いに強くなるタラプのみを持たせました。
⭐︎技構成について
攻撃技として一致技の悪の波動とデスウイングを採用し、補助技としては等の搦め手メインのポケモンの対策が出来るよう挑発、体力管理のための羽休めの2つを採用しました。
⭐︎採用理由
悪+飛行という攻撃の補完が優秀なタイプ、挑発+羽休めによる搦め手への耐性を評価して採用しています。が苦手という明確な弱点はありますが、相方にを採用することである程度リスクは低減出来ています。
シーズン序盤〜中盤にかけてはずっとC特化の命の珠アタッカーとして運用していましたが、と組ませる都合上、終盤にいくにつれ個体数を増やしていた入りに対して窮屈な立ち回りを強いられていたため、終盤に挑発羽休め持ちの今回の構築記事の型に変更しました。
壁下で受け出ししてタラプのみを発動させることで等の高火力特殊アタッカーの攻撃も羽休めで受け切ることが出来ます。壁がない場合でも、相手のダイマックスに対してダイウォール→ダイジェット→ダイウォールと合わせれば同等の効果を得られますが、相手依存となるので避けたい立ち回りです。
3,カプ・コケコ
特性:エレキメイカー
持ち物:光の粘土
技構成:10万ボルト/挑発/リフレクター/光の壁
性格:臆病(A↓S↑)
実数値:177-x-105-115-106-189
努力値:252-0-0-0-84-172
⭐︎調整意図
H→振り切り
D→残り/D>B調整/無補正252振りのムーンフォース確定2耐え
S→最速抜き
⭐︎持ち物について
壁ターンを8ターンに延長する光の粘土を持たせました。
⭐︎技構成について
構築コンセプトのための両壁は確定として、の展開を阻止するために挑発を採用しました。攻撃技は威力重視で10万ボルトとしました。
⭐︎採用理由
壁貼り要員としての採用です。今回の構築で壁貼りに求めた性能を書き出していくと以下のようになります。
① の上から壁を貼れ、非ダイマックス状態での打ち合いに強い(居座る場合にはダイマックスを強要出来る)
②確定急所で壁を貫通してくるに強い
③等の禁止伝説の特殊ダイマックスエースに対してある程度の耐性を持つ
④起点回避の挑発を使える
上記の条件を満たすポケモンとして今回はを採用しました。構築上重めなに打点を持てる点、エレキメイカーでのスカーフ判定が出来る点も他の壁貼り要員と比較してのメリットとなります。
4,ガマゲロゲ
特性:貯水
持ち物:電気玉
技構成:地ならし/投げつける/毒毒/ステルスロック
性格:慎重(C↓D↑)
実数値:212-116-112-x-121-95
努力値:252-4-132-0-116-4
⭐︎調整意図
H→振り切り
A→残り
B→A特化の命の珠ギガインパクト乱数1発(6.3%)
D→11n/C特化のメガネ冷凍ビーム乱数2発(11.7%)
S→麻痺状態の最速抜き
⭐︎持ち物について
投げつけることで相手を麻痺状態に出来る電気玉を持たせました。
⭐︎技構成について
電気玉と合わせて麻痺撒きが出来る投げつける、後続の全抜きサポートのためのステルスロック、相手の耐久ポケモンに刺す毒毒を採用し、攻撃技は相手の素早さを下げることの出来る地ならしとしました。
⭐︎採用理由
に一貫する水技を無効に出来る起点作り要員としての採用です。麻痺撒きとステルスロックの両立は他の水技無効の水地面タイプには出来ません。主に入りに対して出していきますが、を上から毒技で殴ってくる相手に麻痺を入れるためにも出していきました。草技に警戒しておけば、ほぼ確実に麻痺撒き+ステルスロックの仕事を遂行してくれます。
攻撃技の地ならしですが、電気玉を投げつけた後の起点回避技として打っていきます。飛行タイプにも効果のある凍える風を採用していた時期もありましたが、最終的にはの身代わりを破壊出来る地ならしに落ち着きました。挑発との素早さ関係を逆転させ、ステルスロックを撒きに行く動きも出来ます。
5,ヒヒダルマ
特性:五里霧中
持ち物:気合の襷
性格:意地っ張り(A↑C↓)
実数値:181-211-89-x-76-133
努力値:4-252-108-0-4-140
⭐︎調整意図
HB→A特化の地震+氷の礫確定耐え
A→特化/無振りを命の珠ダメージ2回+つらら落としで乱数1発(81.3%)
D→残り
S→準速抜き
⭐︎持ち物について
行動保証を持たせるために気合いの襷としました。
⭐︎技構成について
一致打点のつらら落とし、氷技と補完の優秀な地面技の地震は確定として、への打点としてフレアドライブ、構築単位で重いへの打点となるストーンエッジを残りの2つの技として今回は採用しました。
⭐︎採用理由
技範囲優秀な高火力の対面駒としての採用です。
持ち物を気合の襷にしているのはこだわりスカーフをに取られているためという理由もありますが、スカーフを持たせる場合と異なり最速を抜くために素早さに補正をかけ振り切る必要がなくなるため、調整意図に記載のように攻撃特化として命の珠と高確率で相打ちが取れたり、耐久に振る事でに対面で勝てるようになるというメリットもあります。
6,メタモン
特性:変わり者
持ち物:こだわりスカーフ
技構成:変身
性格:生意気(D↑S↓)
実数値:155-x-88-x-89-47
努力値:252-0-156-0-100-0
⭐︎調整意図
H→振り切り
BD→D>Bとなる範囲でなるべくBが高くなるよう調整
S→最遅
ミラー意識で最遅とし、相手のにコピーされた場合に悪あがきのダメージを抑えられるようDL調整を崩さない範囲でBを伸ばしました。本当はA0まで粘るべきですがそこまでの気力はありませんでした。
ちなみに今期は一度もミラーは発生しなかったので、のスカーフ判別が出来る最速個体の方が良かったと思います。
⭐︎持ち物について
変身時の同速勝負を最低限にするためのこだわりスカーフを持たせました。
⭐︎技構成について
変身しか覚えません。
⭐︎採用理由
軸のサイクル選出を崩しにくる、積み構築への汎用性のある対策枠としての採用です。このポケモンを入れるだけで、相手の+禁止伝説アタッカー+対面駒という一番パワーのある選出を咎める事が出来、相手に受け駒の選出を強要出来るので、さすがに今期は入れ得だったと考えています。
欠点であるHPの低さを補えるため壁展開とのシナジーも高く、に次ぐ第三のエースとしても活躍してくれました。
【選出パターン】
+から2体が基本選出です。壁下で禁止伝説の種族値を押し付けていきます。
は主に入りや、等がいてステルスロックが欲しい場合に選出していきます。が相手の構築にいる場合には一方的に不利を取ってしまうので、選出を避けるかのどちらかとセットで選出することを意識していました。
は主に氷技の通りが良い場合に初手に出していきます。++のような対面選出に組み込む事が多かったです。ただ、特に入りはでしか崩せないケースがあったので、その場合には裏に置くなどして大事にしていました。
【最終結果】
S27は最終順位21位、最終レート2070でした。
禁止伝説2体の高火力に対してサイクルを回すのが厳しく隠れがちでしたが、環境が対面に寄っている事からサイクル構築の刺さり自体は良かったので、壁下で強引にサイクルを回すという選択は環境にはあっていたのかな、という印象です。
ただ、構築コンセプト上どうしても受け寄りになってしまうため、起点作りを電磁波無効のとし、に挑発を入れるなど可能な限りで対策したものの、電磁波による上からの麻痺などの確率の押し付けに弱めで、下振れ要素も大きかったのが精神的にキツかったです。実際最終日も下振れで一時期1850を割って撤退しかけましたが(午前1時頃)、レッドブルの力を借りて気合で一気に200近く上げていきました。
ここまで長文にお付き合い下さりありがとうございました。
来期も可能な限りでランクマッチには参加していこうと思いますので、マッチングした際にはよろしくお願いします。