今回はランクマッチS21で使用し、最終35位の結果を残せた構築の記事となります。
【目次】
長文のため読み飛ばせるよう内部リンクをつけていますので、適宜ご活用ください。
【並び】
並びはこちらとなります。(参考にレンタル貼り付けます)
【構築コンセプト】
○相性補完の良いでサイクルを回す
○上記の選出で対処の厳しいへの対策枠としてを採用
【構築経緯】
禁止伝説環境ではこちらの禁止伝説枠が選出出来ないことがディスアドバンテージに繋がると考えたため、選出のしやすさを重視して、環境トップのに強く、明確に不利な禁止伝説が少ないを禁止伝説枠として選択しました。型としてはダイマックス無しでに強く出れるHB寄りの配分のゴツゴツメット型で採用しました。
次にを使用するに当たって最大の障害となるへの対策枠としてを採用しました。型は砂起こしによりの回復を阻害してくるを迅速に処理出来るこだわりメガネ型としました。
そして、ここまでで一貫する地面、電気技を無効化でき、特性威嚇によりの展開を補助出来るを採用しました。型としては削れたを縛ることの出来るこだわりスカーフ型としました。
ここまでの3体を基本選出としました。
残りの3体については基本選出で対応の難しい禁止伝説への対策を意識して選んでいきました。
対策には、ゴースト、エスパー技を受け切れ、と組み合わせる際に地面技の一貫を切れるを選択しました。ここまでで重めのにもある程度誤魔化しが効きます。
対策には、氷半減のと組み合わせることで択ゲーを仕掛けられる、水、電気技無効の貯水を選択しました。隙を見せるとパーティが半壊するへの明確な回答となります。
対策は最後まで迷走しており、対面では基本選出ので処理出来ますが、裏にのような受けがいることが多く、それらのポケモンもまとめて処理出来るポケモンを探していました。最終日までは受けループ対策も兼ねて鉢巻を採用し、択を通して誤魔化していましたが、守る(主にのトーチカ)で技選択を見てから安定して引かれる立ち回りをよくされたため、その行動を逆手にとる腹太鼓ダルマモードに変更して構築が完成しました。
【個体紹介】
特性:プリズムアーマー
性格:腕白(B↑C↓)
実数値:200-177-179-x-129-118
努力値:220-0-124-0-0-164
技構成:
タイプ一致打点、無効タイプのない鋼技
龍の舞
攻撃と素早さを同時に上げる積み技
コスモパワー
物理特殊両耐久を上げる積み技
月の光
高速回復技
調整:
HB→A特化の鉢巻暗黒強打乱数1発(6.25%)
S→S+2で最速こだわりスカーフ抜き
役割:物理エース/物理特殊両受け/対策/要塞化による詰ませ
対応範囲の広い禁止伝説枠です。主にとサイクルを回していきます。
持ち物は意識のゴツゴツメットを持たせています。
積み技は龍の舞とコスモパワーを両採用しています。
①龍の舞
物理エースとしての運用が可能となります。素早さを上げることで一撃の後出しにも対応出来ます。ゴツゴツメットダメージ2回+A+1メテオドライブで無振りが確定となることを意識します。
②コスモパワー
要塞化により相性関係を逆転させられます。が剣の舞を持っていなければ、対面からでも起点に出来ます。も型にはよりますが、他のポケモンとの対面で龍の舞を積んでおけば、先制コスモパワーで悪の波動怯みのリスクもなく受けきる事が出来ます。
※このポケモンについては単体記事も書いてます。ここまでの説明で分かりづらければ下のリンクの記事も参照ください。
【単体記事】龍の舞コスモパワー日食ネクロズマ - さにーの構築置場
ダイマックスが出来ないため以前のような超耐久に甘えた強引なエース運用は厳しいですが、その代わり、ダイストリームやダイロックによる天候書き換えによる月の光の回復量減少、ダイホロウによるBダウン、ダイアークによるDダウンがなくなったため、詰ませ性能は向上しています。
悪タイプ、ゴーストタイプ、炎タイプの特殊高火力、による天候書き換え+水の等倍高火力、一撃の暗黒強打、剣の舞持ちの地面タイプが突破される主なルートとなるため、裏のポケモンでこれらのポケモンをケア出来るよう意識して選出します。
特性:防塵
性格:慎重(C↓D↑)
実数値:217-85-125-x-161-101
努力値:252-0-0-0-252-4
技構成:
イカサマ
後出しされる物理アタッカーへの打点
岩石封じ
への打点、後続のサポート
挑発
等の耐久ポケモン対策
羽休め
高速回復技
調整:
HD→特化
S→残り
役割:特殊受け/対策
数値の高い特殊受けです。主な役割はが苦手とするに対する受け出しです。ステルスロックダメージを防ぐために厚底ブーツを持たせています。
物理耐久もそれなりにあるため、の威嚇と合わせて等の物理アタッカーを誤魔化すことも可能なところが他の受けとして候補に上がるやとの大きな違いです。
岩石封じは構築全体で重いへの打点として採用しました。Sダウンにより主にの積みのサポートも出来ます。
ただ、本来の役割対象のにもC+2ドレインキッスにより乱数2発で落とされてしまうため、実際のところ安定しませんでした。改善するとしたらこの枠からだと思います。
3,ヌオー@オボンのみ
特性:貯水
性格:図太い(A↓B↑)
実数値:202-x-149-85-87-55
努力値:252-0-244-0-12-0
技構成:
熱湯
意識のタイプ一致打点
毒毒
耐久ポケモンの崩し
カウンター
物理ポケモンの迅速な処理手段
自己再生
高速再生技
調整:
H→振り切り
B→A特化の鉢巻逆鱗オボン込み最高乱数2連以外耐え
D→C特化の冷凍ビーム乱数2発(3.1%)
構築内での役割: 物理受け/水、電気の一貫切り/ 等の高火力水アタッカー対策
水技の一貫切り兼物理受けです。
特性天然誤認によるの選出抑制という思惑もないわけではないですが、毒毒と高速再生技を両立出来る水地面の水無効枠はしかいないため、そこを評価しての採用という面が大きいです。比較的選出画面で貯水は読まれやすい構築となっているため、は選出されるものとして選出を考えます。
持ち物のオボンのみにより、に交換読みで鉢巻逆鱗を打たれた場合でも、しっかり2回耐え、カウンターによりを逃さず処理することが出来ます。
はダイマックスが無くなった影響で、打ち分けできるチョッキと命の珠型がほとんど居らず、ほぼこだわり眼鏡かスカーフ型だったため、氷半減ポケモンとセットで選出することで有利に試合を進めることが出来ました。
4,カプ・レヒレ@こだわりメガネ
特性:ミストメイカー
性格:控えめ(A↓C↑)
実数値:161-x-136-148-151-133
努力値:124-0-4-156-4-220
技構成:
タイプ一致打点、への打点
波乗り
タイプ一致打点、への最大打点
黒い霧
積み展開の起点回避(特に意識)
トリック
相手の行動制限
調整:
HB→無補正A252振りのA+1巨獣斬乱数1発(6.25%)
C→ムーンフォースで無振り確定1発、無振り確定2発
S→準速抜き
役割:特殊アタッカー
高火力の特殊アタッカーです。有利対面を作ってメガネムーンフォース、波乗りの火力を押し付けていきます。
が苦手とするポケモン(一撃、地面タイプ等)に軒並み強く、相性補完は素晴らしいです。
こだわりメガネにも関わらず黒い霧を入れている理由としては、壁構築対策となります。起点作成要員にトリックでメガネを押しつけて機能停止させてから、積みエース(等)が出てきた際に黒い霧を連打し起点回避していました。
S133ととの素早さ関係が微妙なラインの素早さ調整となっているため、この立ち回りを安定させるのであれば素早さは落とすべきです。ただ、準速抜きの素早さに救われる場面の方が多く、はを上手く対面させれば最悪なんとかなっていたため、最後まで変更はしませんでした。
特性:威嚇
性格:陽気(C↓S↑)
実数値:179-170-111-x-113-157
努力値:116-36-4-0-100-252
技構成:
タイプ一致打点
岩石封じ
地震と相性補完優秀な岩技、後続のサポートを兼ねる
蜻蛉返り
後続の受けに繋ぐ、安定行動になりやすい交代技
サイクルの補助
調整:
HD→無補正C252振りのC+1大文字乱数1発(6.25%)
A→無振り地震で確定2発(目安)
S→最速
役割:高速物理アタッカー/地面、電気の一貫切り/対策
特性威嚇によるサイクル補助、地面、電気の一貫切りが可能な優秀なスカーフアタッカーです。
Aに振り切ってもを地震では落とせないため、Aにはあまり努力値を回さず、他のポケモンだと対処が難しいやが苦手なへの後出しを意識してDに厚めに耐久に回しています。
ここまで耐久に振るとのアストラルビットも余裕を持って耐えることが出来るため、スカーフを警戒せずに、タスキ潰しの蜻蛉返りを選択することが出来ます。
このポケモンは体力が1でも残っていれば、威嚇で最低限の仕事をすることが出来るため、生存を優先した本配分の使用感は良かったです。
6,ガラルヒヒダルマ@気合のタスキ
特性:ダルマモード
性格:陽気(C↓S↑)
実数値:180-192-75-x-76-161(通常)
180-212-75-x-76-205(ダルマ)
努力値:0-252-0-0-4-252
技構成:
つらら落とし
タイプ一致打点
炎のパンチ
ダルマモード時のタイプ一致打点
への打点
腹太鼓
受け崩し用の積み技
調整:
H→2n/腹太鼓後にダルマモードに変化できる
A→振り切り
D→残り/DL調整
S→最速
役割:受け崩し/対面駒
今期の地雷枠です。当初は鉢巻で使用していましたが、を守るで技選択を見ることで対処してくるプレイヤーが多く、択にもならなかったので、最終日に守るを咎めるポケモンとして採用しました。
タスキを持たせているため、普通に対面駒として運用することも可能です。
特にダルマモード状態ではを抜ける事が大きく、軸に通す物理アタッカーとしてよく選出していきました。
ただ、瞬間火力の出る鉢巻でないときついポケモンは一定数いるため、一発芸の域は抜けられません。特にの突破が構築単位で厳しくなってしまいました。
【選出パターン】
○基本選出
が基本選出のパターンです。初手に出すのはのパターンが多かったです。
○禁止伝説使用率上位5体への選出、立ち回り
使用率上位のの5体についてはある程度選出、立ち回りを決めていたため、代表的な選出パターンとして記載していきます。
vs→++(入りには→)
構築の相性としては当然有利です。を採用した理由の大半がこの軸への安定感となります。
初手の裏にを置くのが基本です。のゴツゴツメットダメージを中心にを確実に削っていき、のどれかの攻撃の一貫を作る立ち回りを意識します。
今期はと組んでいる場合が多く、その場合にはなるべくの代わりにを入れるようにしていました。
vs→+優先
構築相性は不利ですが、軸は対面寄りの構築が多く、こちらの攻撃技の通り自体は良いため、択を通せばなんとかなります。は絶対選出で、他2体は相手に合わせて選出していきます。タスキ悪巧みドレインキッスでは突破されてしまうため、上から殴れるか、タスキ発動した状態のにドレインキッス読みで繰り出してゴツゴツメットダメージで倒すことの出来るはなるべく選出するよう意識しました。
vs→++優先
構築相性は5分程度です。貯水の体力が1でも残っていれば最後まで択ゲーを仕掛けることが出来ます。
での攻撃を避けつつ、の攻撃を通していきます。を削ることが出来れば、の一貫が出来るケースが多いです。
vs→++優先
構築相性としては有利です。
とを対面させて負荷をかけていき、裏に受けのと、こだわりメガネ型の炎技の一貫を切れるを選出することが多かったです。を選出する場合には、一度引くとダルマモードが解除されるため、を抜くためには他のポケモンと対面させて再度モードチェンジする必要があることには注意が必要です。
vs→++優先
相性最悪の相手です。このポケモンへの回答を用意し切れなかったことが、今期最後まで潜り切れなかった最大の理由です。
を鉢巻の顔をして裏によくいると対面させ、トーチカに腹太鼓を合わせて全抜きを狙います。最悪さえ突破出来ればを通せます。個体紹介で記載の通り、も龍の舞+コスモパワーで型によってはに打ち勝てます。
何れにせよ、奇襲でを倒せないと崩し切れないため、再戦で型バレしていると勝てません。
○禁止伝説使用率上位5体以外への選出、立ち回り
禁止伝説使用率上位5体以外に対しては、の基本選出で大体の場合対処出来ます。のような受け構築に組み込まれることが多い禁止伝説については、取り巻きによってはも絡めて崩しにいきます。
【最終結果と振り返り】
S21の最終結果は最終レート2120、最終順位35位でした。
今シーズンは8/29(最終日2日前)までは軸の構築を使用しており、サブロムでレート2075まで上げられる程度には完成していたため、当初は構築で最終日乗り込もうと考えており、本構築は保険として作成していたものでした。
しかし、8/30(最終日前日)にメインロムで構築にて潜っていたところ、軸とのマッチングが急増し、うまく択を合わせられずにレートを上げきれませんでした。
そこで本構築を使用したところ、サブロムと同じレートまで上げることが出来たため、最終日はこちらの構築を使用することに決めました。
このような経緯のため、構築は詰め切れておらず、記事内でも再三記載の通り、軸相手にで相手依存の行動を取らないと勝てない致命的な欠陥がありました。
ただ、特に上位に多い軸に安定すること、最終日の短い時間だけの使用であることからなんとか誤魔化し切れました。(当然シーズンを通して戦える構築ではありません。)
最終日の戦いでいくつか改善点は見つかっているため、来シーズンは軸の構築と合わせて改良を加えていき、自信を持って最後まで潜り切れる構築作成を目指そうと思います。
改めてS21お疲れ様でした。
また、ここまで長文にお付き合い下さりありがとうございました。
何か質問等あればツイッター(https://twitter.com/LY95_sunny_poke)までお願いします。